ベルばら人気、初代オスカル・榛名由梨が振りかえる

2018.12.8 20:00

当時のエピソードを語った榛名由梨

(写真3枚)

1974年の初演でオスカルを演じた元トップスターの榛名由梨。初演から来年で45年目を迎える宝塚歌劇団『ベルサイユのばら』を振りかえり、今の時代からは想像を絶する熱狂ぶりを大阪の会見で語った。

榛名は、「『生身の人間では難しい』という劇画ファンの方の声があったので、初日のプロローグ、劇画が描かれた扉から登場するときは足がガタガタ震えました」と明かす。ただ最後のフィナーレではオスカルの登場に、「ドワーッと滝のように拍手が沸き起こり驚きました」と、感動の渦に包まれたそう。

その熱狂ぶりは劇場内に留まらず、「ツアー公演でホテルに泊まっていると、『顔を見せてー!』とファンの方が外で叫んでいるんです。でもホテルの窓は開かないの(笑)。宝塚大劇場の千秋楽(楽屋出)では、警察官の方に両脇を支えられて、駐車場の車まで歩いたことも」と榛名。

また、あまりにもファンレターが届き、4年半かけて返事を書いたという。「(同封されていた)ヨレヨレのハンカチにもサインを書いて送って。でも“宛て先不明”で返ってくることもあり、すごく時間を要しました(笑)」。女優・京塚昌子から巻物の手紙をもらい、「達筆なお手紙で楽屋の化粧前に飾っていました。著名な方々もそうやって認めてくれてね」と、懐かしそうに話す。

女優・京塚昌子から巻物の達筆で丁寧なお手紙をいただいたと当時の驚きを話す
女優・京塚昌子から巻物の達筆で丁寧なお手紙をいただいたと当時の驚きを話す

2019年1〜2月には、歴代OGが集う『ベルサイユのばら45 ~45年の軌跡、そして未来へ~』が東京と大阪で上演され、榛名をはじめ、初代マリー・アントワネット役の初風諄(はつかぜ・じゅん)や、榛名扮するアンドレと共演したオスカル役の安奈淳(あんな・じゅん)など、初演メンバーも多く顔をそろえる。

榛名(右)は歌とトークを披露、朝海は名場面のダイジェストやフィナーレナンバーを披露する
榛名(右)は歌とトークを披露。後輩の朝海ひかる(2006年にオスカル役で主演)は名場面のダイジェストやフィナーレナンバーを披露する

「私たちの歌やトーク、次世代スターさんたちによるダンスや芝居もございます。これを見逃す手はないでしょう!」と榛名は力説した。大阪公演は2月16日から24日まで「梅田芸術劇場メインホール」(大阪市北区)にて上演。チケットは発売中。

取材・文/小野寺亜紀

『ベルサイユのばら45 ~45年の軌跡、そして未来へ~』

日程:2019年2月16日(土)~24日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール(大阪市北区茶屋町19-1)
料金:S席13000円、A席9000円、B席5000円
電話:06-6377-3800(梅田芸術劇場)

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