明石城の知られざる歴史、西に窓が多い理由

2019.1.14 10:00

坤櫓の3階(最上階)。西国の外様大名が幕府へ反乱を起こさないよう監視していた

(写真5枚)

明石焼きと呼ばれる郷土料理・玉子焼きなどで知られる兵庫県明石市。現在開催中の『ちょこっと関西歴史たび』の関連イベントでは、今年築城400年を迎える「明石城」にスポットを当て、「歴史のまち」としての懐の深さを感じさせる。

見どころは、期間中に限定公開(要予約)される明石城の坤櫓(ひつじさるやぐら)。薄暗い櫓に入り、急な階段を昇って2階、3階と上がると、徐々に見晴らしがよくなっていく。徳川幕府が豊臣を制圧して間もない頃に築かれたため、「明石城の役目は西国の外様大名を監視すること。だから、西側は窓の数が多いんですよ」と、男性ガイドは説明する。

また、城跡のある「明石公園」に隣接した「明石市立文化博物館」では「明石城御殿平面図」が初公開。縦約3.8メートル、横約2.4メートルと、大きすぎてこれまで公開する機会がなかったという。「内馬場」「御射場」など御殿内の様子が詳しく描かれ、藩主の生活が目に浮かぶようだ。

今は憩いの場として親しまれる場所が、歴史で重要な役目を担っていたことを実感できるイベント。期間は3月22日まで。詳細は公式サイトにて。

取材・文・写真/合楽仁美

『ちょこっと関西歴史たび 明石城』

期間:2019年1月12日(土)~3月22日(金)
会場:明石城(明石公園)、あかし市民広場、明石市立文化博物館ほか
電話:078-918-5080(明石観光協会)

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