長くつ下のピッピ展、作家の原稿を初公開

2019.1.27 06:00

『長くつ下のピッピ』出版社用ポスター原画 1940年代後半 イングリッド・ヴァン・ニイマン画 ©The Astrid Lindgren Company. Courtesy of The Astrid Lindgren Company

(写真5枚)

ベストセラーの児童書『長くつ下のピッピ』で知られる、スウェーデンを代表する児童文学作家アストリッド・リンドグレーン(1907~2002)。彼女の作品と人生やスウェーデンの文化を伝える展覧会が、2月8日から「美術館「えき」KYOTO」(京都市下京区)でおこなわれる。

『長くつ下のピッピ』が生まれたのは1941年の冬。アストリッド・リンドグレーンは風邪で寝込んでいた愛娘を喜ばせようと、天衣無縫な女の子の活躍を即興で語った。そして第2次世界大戦終戦の1945年、そのお話は本になり、瞬く間に世界中の子ども達の人気を集めたのだ。彼女はほかにも『やかまし村の子どもたち』や『ちいさいロッタちゃん』などの名作を生みだし、「子どもの本の女王」と呼ばれている。

オリジナルピッピ 1944年 アストリッド・リンドグレーン作・画 この原稿がスウェーデン国外で展示されるのは初めて ©The Astrid Lindgren Company. Courtesy of The Astrid Lindgren Company

本展では、スウェーデン王立図書館に収蔵され、ユネスコ「世界の記憶」にも登録された『長くつ下のピッピ』ほかの貴重な原画の日本初展示をはじめ、リンドグレーン自らがタイプして愛娘の10歳の誕生日に贈った「ピッピ」のオリジナル原稿、愛用品など約200点が紹介される。また、スウェーデンの生活文化、自然との共生、子育てといったテーマにも焦点が当てられている。展覧会グッズも充実しており、ファンには見逃せない機会だ。期間は3月4日まで、料金は一般800円。

文/小吹隆文(美術ライター)

『長くつ下のピッピの世界展 ~リンドグレーンが描く北欧の暮らしと子どもたち~』

期間:2019年2月8日(金)~3月4日(月)※会期中無休
時間:10:00~20:00(最終日は~17:00)※百貨店の営業時間に準じる 
会場:美術館「えき」KYOTO(京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 ジェイアール京都伊勢丹7F)
料金:一般800円、大高生600円、中小生400円(当日)
電話:075-352-1111(大代表)

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