奈良時代にタイムスリップ、正装した女帝

2019.1.29 16:00

閉会式には南都の僧侶も参列し、正月に行われたという宮廷行事『御斎会』をモチーフに開催(27日・平城宮跡)

(写真3枚)

1月26日・27日に「平城宮跡朱雀門ひろば」(奈良市)で開催されたイベントで、奈良時代の女帝・称徳天皇の正装が再現。奈良時代にタイムスリップしたかのような幻想的な雰囲気に包まれた。

四天王の大立山が囲む朱雀門に姿をあらわした称徳女帝役。正装である『礼服(らいふく)』『礼冠(らいかん)』を身に着け、当時の様に南都の僧侶らも参列した。女帝役は、第24代(2013年度)ミス奈良・辻村奈都子さんと中島志佳(ゆきか)さんが交代で務め、「今回(仮装するの)は女帝役と命婦(みょうぶ)役。女帝のときは威厳を保つよう意識しました。衣装は何枚も重ねているので、意外と重いです」と辻村さんは話した。

女帝役は第24代元ミス奈良の中島志佳(ゆきか)さん。儀礼服である『礼服(らいふく)』『礼冠(らいかん)』を身につけている
女帝役は第24代元ミス奈良の中島志佳(ゆきか)さん。儀礼服である『礼服(らいふく)』『礼冠(らいかん)』を身につけている(27日・平城宮跡)

本イベント『大立山まつり2019 奈良ちとせ祝(ほ)ぐ寿(ほ)ぐまつり』の会場となった平城宮跡は、天皇が政治と祭祀をおこなった地。歴史的な文脈に則ったイベントにするため、称徳天皇の時代(在位期間764〜770年)に始められたとされる正月の宮廷儀式『御斎会(ごさいえ)』をモチーフにセレモニーがおこなわれた。なお、今回の再現にあたっては、当時の史料がわずかなため、近世史料を中心に要所で正倉院所蔵品など、古代史料を参考にしているという。

取材・文・写真/いずみゆか

『大立山まつり2019 ちとせ祝(ほ)ぐ寿(ほ)ぐまつり』

日程:2019年1月26日(土)・27日(日)
会場:平城宮跡歴史公園 朱雀門ひろば(奈良市二条大路南4-1)
電話:0742-27-8974(奈良県庁内/実行委員会事務局)

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