宝塚の武蔵に、男気あふれる珠城りょう

2019.2.10 06:00

2019年1月に『ON THE TOWN』でプレお披露目を果たした月組新トップコンビ。珠城りょうと美園さくらが、戦乱の世に芽生えた恋心を演じる

(写真1枚)

年に数本は日本物を届ける宝塚歌劇団が、3月から『夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-』を月組で上演。巌流島の戦いで知られる宮本武蔵の生き様が、「宝塚大劇場」(兵庫県宝塚市)の空間に鮮やかに浮かび上がる。

脚本・演出は、16年前に佐々木小次郎を主人公にしたオリジナル作品『「巌流」-散りゆきし花の舞-』を発表した齋藤吉正。今回は、戦前から今も読み継がれる吉川英治の小説『宮本武蔵』をもとに、剣術修行のなかでさまざまな人と出会い、成長していく武蔵の姿を描く。

主人公・宮本武蔵を演じるのは、骨太な男らしさを兼ねそなえた月組トップスター・珠城(たまき)りょう。これまで、仲間思いの銃士・ダルタニアンや、黄泉の帝王・トートなど幅広い役柄をダイナミックに演じてきた彼女だが、浅黒い肌にギラッとした眼で真の勇士を目指す武蔵は、新たなキャラクター開拓となる。

また、新トップ娘役・美園(みその)さくらは、健気に武蔵を想い続ける幼馴染みのお通役。原作でも武蔵とお通とのすれ違いに読者はハラハラさせられるが、その恋の行方を新トップコンビがドラマティックに演じる。さらに佐々木小次郎役は、今作での退団を発表した男役スター・美弥(みや)るりか。大太刀を背に負う、前髪立ちの美剣士を、麗しく唯一無二の存在感で演じ切るはず。

同時上演の『クルンテープ 天使の都』は、神秘的なタイを舞台にしたエキゾチックなレビュー。音楽やセットにアジアの香りを匂わせ、エネルギッシュな歌やダンスで魅惑の世界へと引き込むだろう。公演は3月15日から4月15日まで。チケットは2月16日発売。

文/小野寺亜紀

宝塚歌劇月組公演

グランステージ『夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-』
レビュー・エキゾチカ『クルンテープ 天使の都』
日程:2019年3月15日(金)~4月15日(月)
会場:宝塚大劇場(兵庫県宝塚市栄町1-1-57)
料金:SS席12000円、S席8300円、A席5500円、B席3500円
電話:0570-00-5100(宝塚歌劇インフォメーションセンター)
チケットは、2019年2月16日(土)発売

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