「令和」万葉集が典拠に、初の国書由来

2019.4.1 13:40

穏やかな表情で新元号「令和」を高らかに掲げる菅官房長官

(写真1枚)

「新しい元号は令和であります」(菅官房長官)と4月1日、新元号が発表され「令和」に決定。「万葉集」を典拠とし、初めて国書が由来となる元号が生まれた。

菅官房長官によると、「万葉集」で「梅の花」について詠う三十二首の序文「初春の『令』月にして、気淑く風『和』ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」から引用(原文:于時初春令月 氣淑風和梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香)。

安倍首相は、発表後の談話で「万葉集は1200年余り前に編纂された、日本最古の歌集であるとともに、天皇や皇族、貴族だけでなく防人や農民まで幅広い階層の人々が詠んだ歌がおさめられ、我が国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書」と説明した。

また、「厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲きほこる梅の花のように、ひとり1人の日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。そうした日本でありたいとの願いを込めた」と、決定への思いを話した。

近年の元号は、明治(「易経」より)、大正(「易経」より)、昭和(「書経」より)、平成(「史記」及び「書経」より)と、中国の儒学による「四書五経」などが由来。なお「令」の漢字は、今回初めて使用された。

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