堺・商店街の祭、古墳と埴輪で大盛況

2019.5.5 17:13

堺山之口商店街で、古墳や埴輪グッズ販売のほか、スタンプラリーも。同日には、開口神社で「さつき祭り」も同時開催され、両方巡る人も

(写真11枚)

世界文化遺産登録応援イベント『●堺古墳祭り▲ Vol.3』が5月5日、「堺山之口商店街」(大阪府堺市)で開催。出店者と来場者含め、幅広い年代の古墳やハニワ好きが集った。

世界文化遺産を目指す大阪府の堺市・藤井寺市・羽曳野市「百舌鳥・古市古墳群」は、「イコモス(国際記念物遺跡会議)」から5月初旬に勧告についての知らせを予定。そんななか、おこなわれた開会式では「世界遺産登録というのは、古墳を知ってもらうためのひとつのきっかけだと思っています。今日しか出会えない品々もあるので、飲んで食べて楽しんでください」と、実行委員会の松永友美さんが挨拶した。

開会式にて、イベントを企画した松永友美さんが営む「紙cafe」でも古墳グッズが多数
開会式にて。イベントを企画した松永友美さんが営む「紙cafe」でも古墳グッズが多数

作家やショップ合計35店が参加するほか、商店街の店舗も協力し、雑貨、衣服、食材などさまざまな古墳・埴輪アイテムがラインアップ。奈良市の木工房「ダブルマウンド」のあべたかしさんは、「かわいさで選んでもらえることが多いですのですが、考古学が好きで、どこの古墳かイメージして作品を作っています」、高槻市「埴屋」のにしのまさひろさんは「かつて高槻に埴輪工房があったこと、また僕が作る陶彫(土で作る彫刻)の歴史をたどると埴輪。ライフワークとして作り続けています」と、思い入れたっぷりの参加者ばかり。

左上から時計回りに、「ダブルマウンド」、「海ごこち」のはにわぷりん、「こめがま」のブローチ、「埴屋」のはにわ
左上から時計回りに、「ダブルマウンド」、「海ごこち」のはにわぷりん、「こめがま」のブローチ、「埴屋」のはにわ

西宮市から母親と訪れた12歳の中学生は、「学校で勉強してから古墳グッズが気になるように。いろいろ集めています」。また、摂津市の40代女性は、「主人が好きで私も2年前からはまりました。かわいさと、歴史の奥深さに心惹かれています」と話し、どちらも古墳がデザインされたTシャツ姿。ここの会場では古墳グッズを着用するのは当たり前の光景だった。

ほかにも、古墳時代から平安時代まで生産された須恵器(すえき)を45年間作陶し続ける「西念陶器研究所」の西念秋夫さんも出店。「光明池で発掘された窯が、泉北ニュータウンができる際に失われてしまったので、技術を伝え続けたい」と酒器の販売や、デモンストレーションをおこなっていた。また、今後も商店街では年1回の開催を目指し、6月・7月には百貨店「堺タカシマヤ」(堺市堺区)でも古墳イベントをおこなうとのこと。

『●堺古墳祭り▲ Vol.3』

日時:2019年5月5日(祝・日)・10:00〜16:00
会場:堺山之口商店街 市之町・甲斐町会場(堺市堺区市之町東2-1 紙カフェ付近)
料金:入場無料
電話:072-228-5201(紙カフェ)

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