及川光博「ライブはゼロからの世界創造、美意識の集大成です」

2019.5.15 19:00
(写真3枚)

「色とセットと衣裳が同時進行で浮かんでくる」(及川光博)

──タイトルを見たとき、及川さんのフェイバリットであるプリンスが頭に浮かびました。

そうだよね。『ダイアモンズ・アンド・パールズ』(プリンス&ザ・ニュー・パワー・ジェネレーションの1991年のアルバム)のダイアモンドも入ってるしね。新曲があってのツアー、というよりも、今までもこういうショーにしたいから、こういうアルバムを作ろうという、いわば同時進行なんですよね。リンクするというか。もともとツアーを、新曲発表会ってとらえてないんですよ。むしろ、新しいショーを作るという。そのためのテーマソングが閃いて、サウンドトラックを作る感覚でアルバムを制作してきたという。

──ここ何年か、ですか?

いやいや、いつ頃からだろう。ずっとそうでしたね。アルバムのコンセプトはすなわち、ショーのコンセプトでもあったし、そこでは色とセットと衣裳が同時進行で浮かんでくるんですよ、脳内で。で、そのビジョンがより明確に、より具体的に描けたとき、気持ちいいって思うの。あぁ、美しいなぁって。そういった意味では、逆算するのが好きなんでしょうね。次回のツアーが決まって自宅でギターをもって曲を作るにあたり、どんなショーにしたいのかって考えてますから。

「もともとツアーを、新曲発表会ってとらえてない」と及川光博

──及川さんの場合は、ショーも含めてすべて、自らプロデュースしてます。毎年、毎回コンセプトを生み出すのは、大変な作業ではないですか?

大変です(笑)。でも、お客さまを退屈させないというよりも、自分自身で課題を設定して、そのなかでなにを生み出すことができるのかという楽しみがあります。退屈したくないのは、僕自身なんでしょう、きっと。だから、毎年毎年、別のことをやりたがるし。そこに興味をもってくれたファンの方々が、来年、再来年、ミッチーは次になにをするのかってワクワクする楽しみを見出してくれたら、よりエンタテインメント性が高まるかなって。

──なるほど。

とは言え、プロデュースするのは僕でありながら、最後にはめるパズルのピースが僕自身なんだよね。だから全体像は見えてるんだけど、自分がそこにハマったときの、すなわち完成型を楽しめるのはお客さまだけ。僕もそれが見たいのに(笑)。これがなんとももどかしい。ホント、自分のライブを客席から見てみたい。

──選曲的にはどんな感じになりますか、ネタバレになるので詳細はさておき、ですが。

2ndアルバムの楽曲もあれば、ここ最近のアルバムからもチョイスしていますし。まあ、さすがに去年のツアーの中心ナンバーだったものは外してるかな。ロックチューンは今のところ、ないですね。華やかでセクシーで、オトナっぽいステージに合ったものを。なぜか「オトナっぽさ」を強調したがっているんですよ。

「ライブの完成型を楽しめるのはお客さまだけ」と及川光博

──あ、それは及川さん発信ではなく?

いや、僕発信(笑)。僕が「オトナっぽくいこう」って。2018年の『BEAT&ROSES』ツアーが、「大人げなく暴れよう」というコンセプトだったので、今回は自信とゆとりをもって、オトナの色気を出していこうとメンバーにも言い聞かせているんですけど、いざお客さまの前に立ったら、やっぱりはしゃいじゃう(笑)。

──大阪では、6月22日・23日に「オリックス劇場」(大阪市西区)で2デイズが予定されています。

セットリストを含めて、まったく印象の違う2日間になるんじゃないかと予想しています。そして、ただでさえ僕はトークが長いのに、関西のベイベーたちとしゃべってるともっと長くなるので、あまり乗せすぎないように(笑)。ベイベーたち、笑顔で会いまショー☆。

及川光博ワンマンショーツアー2019『PURPLE DIAMOND』

日時:2019年6月22日(土)・23日(日)
会場:オリックス劇場
料金:指定席8200円、ゴーゴー!シート5500円、サイコー!列シート3000円(未就学児入場不可)
電話:0570-200-888

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