ゆりやん「スベるスベらない私が決める」
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アメリカのオーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』で、辛口審査員を前に堂々としたスピーチとパフォーマンスを見せたことが話題を集めたピン芸人・ゆりやんレトリィバァ。英語での受賞スピーチをはじめ多様なネタを持ち、2017年には女芸人日本一を決める『THE W』の頂点にも立った実力派だ。霜降り明星、ミキらとともに「お笑い第七世代」とも称され、次代を担う芸人のひとりとしても期待されるが、ある意味では掴みどころがなく、まだまだ謎に満ちている彼女の実態に迫った。
取材・文/岩本
「結局、高校のときから一緒なんやと気づいた」(ゆりやん)
──今回、「ゆりやんレトリィバァはどこから来たのか」というテーマでお話を伺いたく、ゆりやんさんの生い立ちを聞かせていただけますか?
奈良のめちゃくちゃ田舎に住んでいて、祖父母と両親と姉と私の6人家族です。めっちゃ仲が良いんですけど、お風呂は最初におじいちゃん、次にお父さん。で、子どもの後におばあちゃんかお母さんが最後に入る古い感じ。おじいちゃんはトラックの運転手をしながら釣具屋もやっていて、夏になったら川に釣りに来た人と店でずーっとしゃべっていました。父は大阪の電鉄会社に勤めていて、母はパートに出ていて、という本当に普通の家庭。
──そう聞くと、お笑いの要素はあまり感じられませんね。
はい。おじいちゃんには毎晩ことわざも聞かされていました。「障子を開けたらまず閉める。三つ子の魂百までで、今、ちゃんとしないと大人になったら大変なことになる」とか、親の言うことに反抗したら「親の意見と茄子の花は千に一つも仇はない」、習字で入賞して喜んでいたらおじいちゃんだけ「勝って兜の緒を締めよ」とか言って。何を話してもことわざを入れて返されて・・・。ただ、おじいちゃんは四六時中、ダジャレも言いまくってました。
──なるほど。おじいちゃんの影響は強そうだという片鱗が見えてきました(笑)。
母親は、高校のときに「ダジャレのアッコさん」と言われていたらしいですし、おばあちゃんはおとなしいタイプですが、みんなの前で先生のモノマネして怒られたと。父親も厳しくて真面目な人なんですが、中学校のときに千葉真一さんの芸能事務所のオーディションを受けたことがあるそうです。今の私と同じことをしていて、「みんな一緒なんかい!」って。全員の血は引いてるなって思いました。
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──ご家族のお話を聞いて、ゆりやんさんの原型が見えたように思います。正直、ゆりやんさんのキャラは掴みどころがないという印象があります。奥ゆかしくありながら大胆で、不条理な笑いで魅せるときもあれば、とても分かりやすいときもあります。また、CMのネタに見られるように、かっこいい、スタイリッシュなものを「なんやそれ」と一蹴するような豪傑さもあり・・・。
今、いろいろと分析してくださっていることが、まずうれしくて(笑)。大学の文学部では映画を研究するクラスを専攻していて、先生が「この監督はこのような心理でこのカットを撮って、このような狂気から逃れるために描いた」みたいな説明してはって。「そこまで監督は考えてやってんのかな」と思うときもあったんですよ。(私は)何も考えてないのに、そういうふうに分析してもらえて光栄でした。
──何も考えていない(笑)。
最初に新喜劇を見て芸人なりたいと思って、小学生のときに『M−1グランプリ』を見て漫才師になりたいと思いました。それからNSCに入って漫才コンビを組んだものの全然違ったと思って解散して、そのままピン芸人。けど、そもそも漫才をやりたいと思っていたので、ピンのネタの作り方がわからなくて。最初はめちゃベタな設定を考えてやっていたのですが、5年くらい前にアカデミー賞の受賞ネタがたまたまできて、自分の特技もネタになると・・・。そこから自分が面白いと思ったことをやればネタになることがわかってきて。
──できることを続けてきただけだと。
ただ最近、ライブのアンケートに「学校の休み時間に、友だちが何かやっているのを笑って見ている気分で楽しかった」とあって。そこでハッとなって。確かに私は高校からやっていることが変わらない。友だちとふざけて先生の真似したり、この曲で踊りたいから踊るとかやっていて、それを見てみんなが笑っていたんです。結局、高校のときから一緒なんやということに気づきました(笑)。
ゆりやんレトリィバァ
『スラバのスノーショー』
日程:2019年7月19日(金)〜8月7日(水)
会場:TTホール(大阪市中央区大阪城3-6)
料金:SS席10000円、S席8500円
電話:0570-550-100
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