来春開館の京都市美、プレイベントが続々

2019.8.30 05:00

曾我蕭白《群仙図屏風》左隻 1764年 文化庁蔵 重要文化財(『京都の美術 250年の夢』にて展示)

(写真5枚)

改修・増築工事のために閉館中の「京都市京セラ美術館」(京都市左京区)で、8月28日に記者発表がおこなわれ、2020年3月21日のリニューアルを記念した展覧会の詳細が発表された。

オープニング展は、本館北回廊でおこなわれる『京都の美術 250年の夢』と、新館「東山キューブ」でおこなわれる『杉本博司 瑠璃の浄土』のふたつ。

江戸時代から現代にいたる京都のアートシーン、約250年の歴史を振り返る大規模展では、総計400点を超える作品が展示される。一方、写真家の杉本博司は、かつて6つの寺院が存在していた京都・岡崎の歴史を踏まえつつ、「瑠璃」「浄土」「偏光色」をキーワードに日本人の精神性を見つめ直す試みに。世界初公開の大判カラー作品シリーズ『OPTICKS』や、ガラスにまつわるさまざまな作品、考古資料などで構成される。

鬼頭健吾《ghost flowers》「アートプロジェクト高崎」2018年 撮影:木暮伸也

また、南回廊1階に設けられる「コレクションルーム」では、同館が開館以来収集してきたコレクション(日本画、洋画、彫刻、版画、工芸、書)を展覧。京都の四季に合わせ年4回展示を替え、それぞれの季節感溢れる表現が楽しめるという。

オープン前のプレイベントは2019年12月21日よりスタート。現代アーティストの鬼頭健吾によるインスタレーションや、髙橋匡太による本館ライトアップがおこなわれるほか、本館エントランス前に新設されたスロープ状の広場「京セラスクエア」でコンサートがおこなわれる予定だ。

取材・文/小吹隆文(美術ライター)

「京都市京セラ美術館」

2020年3月20日まで休館
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124

「京都市京セラ美術館」

『京都市京セラ美術館開館記念展 京都の美術 250年の夢』
期間:2020年3月21日(土)〜12月6日(日)

『京都市京セラ美術館開館記念展 杉本博司 瑠璃の浄土』
期間:2020年3月21日(土)〜6月14日(日)

鬼頭健吾スペシャル・インスタレーション『ghost flowers』『untitled(hula-hoop)』
期間:2019年12月21日(土)~2020年5月末(予定)

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