話題集める関西弁の神馬、いづたん初行事

2019.9.16 14:00

話題の御神馬「いづめ」の神事デビューとあって、多くのファンで賑わった(9月15日・大阪府豊能郡)

(写真3枚)

Twitterのアカウントで「おれな、吉川八幡神社の御神馬(ごしんめ)らしいねん」と、関西弁で呟くスタイルが人気を博す「吉川八幡神社」(大阪府豊能郡)の御神馬「いづめ」(通称:いづたん)が9月15日、『放生会(ほうじょうえ)』の 神幸行列で神事デビューを果たした。

全国に御神馬のいる神社は15社しかなく、なかでも珍しい日本在来馬(和種)のいづたんは、川原毛(かわらげ)という淡い亜麻色(杉色)が特徴で、バナナや人参が大好物の2歳の男の子。令和改元と新天皇即位を記念して同神社が引き取り、2019年6月13日から生活をともにしている。

いづたんが同神社に来たばかりの頃、寝食を共にして信頼関係を築き環境に慣らしたというのが、3児の母でもある久次米(くじめ)宮司。「自分の子と一緒。4人目の我が子です」と愛を語り、長女の京香ちゃん(7歳)といづたん揃っての神事行列デビューとなった。

御神馬と平安時代衣装行列となる放生会の神幸行列の様子。御神馬いづめと「おかあさん」こと久次米宮司、長女の京香ちゃん(9月15日・大阪府豊能郡)
御神馬と平安時代衣装行列となる放生会の神幸行列の様子。御神馬いづめと「おかあさん」こと久次米宮司、長女の京香ちゃん(9月15日・大阪府豊能郡)

アカウント作成から数日でフォロワー数が1.6万と話題を集め、参拝者も急増した同神社。この日も、いづたんのお披露目姿を見ようと多くのファンが訪れ、テレビの密着取材まで入るなど里山の集落はおおいに賑わいを見せた。

東京から訪れた森さつきさん(30歳)は、「Twitterを見てかわいいなとフォロワーになり、実際に会いに来た。ちょうど放生会があって良かった」と笑顔。また、地元在住の宗田幸さん(70歳)も、「やさしい目が好き。地元に活気が出てうれしい」と家族で応援しているという。

なお、御神馬いづめの拝観やご朱印授与、宮司との面会は要事前予約(メールのみ、電話不可)。しかしアポ無しや無断で餌やりする参拝者もいることから、「動物園ではないので、神馬として尊厳をもって接してあげて下さい」と神社側は呼び掛けている。

取材・文・写真/いずみゆか

「吉川八幡神社」

住所:大阪府豊能郡豊能町吉川936

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