戸田恵梨香「スカーレットは泥臭い」

2019.9.29 05:00

「朝ドラのヒロインをやるってこういうことか!」身が引き締まったという戸田恵梨香

(写真4枚)

「3人の写真を撮ったら、喜美子と照子と信作になってて、作品の力強さを感じた」(戸田)

──戸田さんの登場は第2週の後半からとなりますが、15歳の女子高生を演じるという経験も「朝ドラ」ならではですよね。

10代の持ってるエネルギッシュな無敵さを31歳の体で表現しなきゃいけないって、すごいですよね。15歳だから見た目にも丸みを出したくて、もともと太りにくい体質なので、当時は一食でお米1.5合とか食べてました(笑)。

あと、15歳の喜美子が「わーい」って言うシーンがあって、これはどうやって演じよう・・・と自問自答しちゃいましたが、意地でも「わーい」って言ってやる!  と思って、実際やったんですけど、カットがかかった瞬間、息切れしました(笑)。 今は20代を演じてるんですが、体力的にずいぶんラクになって、同じ人物でも年齢によってやっぱり違うなって。これからまだまだ30代、40代の喜美子を演じていくわけですが、細かな変化はありつつ、喜美子の根っこにある明るさや意志の強さはブレないと思うので、そこは大事に演じていきたいですね。

好きなセリフは、「女にも、意地と誇りはあるんじゃあ!」という喜美子の言葉

──北村一輝さん演じるお父ちゃんをはじめ、川原家のみんなや幼なじみの照子と信作との、関西弁ならではのトボけた掛け合いも楽しく、朝から元気がもらえそうです。

楽天家のお父ちゃんとやさしいお母ちゃんと、わがまま言いたい放題の上の妹の直子と、甘えん坊でかわいらしい末っ子がいて・・・。貧乏なので喜美子は一家の大黒柱として川原家を養っていかなきゃいけないんですが、あまり悲壮感がない。むしろ、働くのが好きで、お金大好きです!  みたいな屈託のなさが私は好きで。照子と信作との関係も、自分に足りない部分を補いあって支え合ってて、このうえない宝物だなって。1カ月ぐらい前に、3人でのシーンはこれで終わりかもねって、照子役の大島優子さんと信作役の林遣都さんと写真を撮ったんですが、その写真がとんでもなく親友で、戸田恵梨香と大島優子と林遣都でなく、喜美子と照子と信作だったので、なんでこんなことができちゃうんだろうって、作品の力強さを感じました。

──現場のテンションの高さが伝わってきますね。

喜美子に出会いと別れがあるように、撮影のなかにも別れと出会いがあって、うれしくなったり、さびしくなったり、たくさんの共演者の方達とのコミュニケーションがすごく楽しくて、よく「朝ドラはキャストもスタッフも家族みたいになるよ」とは聞くんですが、本当にみんなで支え合っていて、膨大なセリフに追いつめられたときも、みなさんの顔を思い出しただけでがんばれる自分がいる。人の力ってすごいなあって日々感じながら撮影してます。

──まさに朝ドラ・マジックですね。

101作目の朝ドラということで、チーフプロデューサーの内田さんは「朝ドラの原点を大切にしたい」とおっしゃってて。最近の「朝ドラ」は「ヒロインの女性が国民のみなさんに元気と力を与える」という基本テーマは踏襲しつつも、さわやかなイメージが強かったんですが、『スカーレット』はいい意味で泥臭い。その泥臭さを愛おしく思ってもらえるように、これから半年、喜美子として力強く生きていきたいです。

女性陶芸家の草分けとなるエネルギッシュな喜美子を演じる ©NHK

NHK連続テレビ小説『スカーレット』

放送:2019年9月30日(月)〜2020年3月28日(土)<全150回>
出演:戸田恵梨香、北村一輝、富田靖子、桜庭ななみ、福田麻由子、大島優子、林遣都、佐藤隆太、財前直見、水野美紀、溝端淳平、ほか

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