十三の匂いそのまま、堺ファンダンゴ開幕

2019.10.2 16:00

10月1日にオープンした「堺ファンダンゴ」(堺市堺区)

(写真6枚)

7月末に32年の歴史に幕を下ろした大阪・十三の老舗ライブハウス「ファンダンゴ」が、新天地の堺市で復活。初日の10月1日にこけら落とし公演がおこなわれ、音楽ファンがライブハウスの新たな門出を祝った。

旧堺港に面する倉庫跡のパーティスペース「ROUTE26」を改装し、オープンした新ライブハウス(南海堺駅から徒歩5分)。十三にあった扉や階段はそのまま持ってきたそうで、かつての雰囲気をそのまま踏襲。オープンを待ちわびてきた来場者は、「おめでとう!」とスタッフに声をかけながら、仲間たちと「ファンダンゴやー!」「来たな!」「トイレがキレイや」など言いながら感慨深げに内装を見渡していた。

「ファンダンゴ」らしさはライブハウスのなかだけでなく、入場時のドリンク代にも。1日からの増税に伴い多くのライブハウスが値上げするなか、「お釣りを用意するのが面倒くさい☆」という理由から、500円ポッキリを貫き通すことを発表。それだけでなく、追加ドリンクでこれまで600〜700円だったカクテルなどを、逆に500円に値下げするというから驚きだ。店長の村上さんは「500円のほうがおかわりしたくなりません?(笑)」と笑って話し、音楽好きに対しての懐の広さは場所が変わっても健在だった。

「KING OF LIVEBAR FANDANGO」と描かれたおなじみの壁のアートも

この日、「SAIKAI THE SAKAI#1」と題しておこなわれた公演には、堺発の3ピースバンド・GOOD4NOTHINGをはじめ、閉店前の十三でワンマンをおこなったHawaiian6、以前7日間の自主企画イベントを開催したLOSTAGEという、「ファンダンゴ」に馴染み深いメンツが出演。

1発目に登場したHawaiian6は、「最初にライブするのが俺たちってこと? 楽しい夜にしよう!」と叫び熱いパフォーマンスを披露。「ドアを開けた瞬間、『またすぐ来よう』と思ったよ。これからみんなで、湿気だらけの汚いライブハウスにしていこうぜ!」と愛たっぷりによびかけた。

大盛り上がりとなった初日公演。ステージのペイントもファンダンゴらしさ満載!

その後、LOSTAGEは「音もファンダンゴ。仕上がってますね」とバンドマン側の感想を話し、GOOD4NOTHINGは「ワクワクが止まりませんよ、堺のおじさんは! 今日という日をみんなと立ちあえてうれしい」と、喜びをファンと分かち合い、熱すぎるライブで記念すべき日を盛り上げた。

店長の村上さんは、「2カ月のブランクを経て、やっとやなという気持ち。これからいろんな人が来て遊んでくれると思うとワクワクしますね。堺の新しい楽しい場所になれるようにがんばります」と意気込みを語った。今後、移転記念イベントとして、3日に関西下ネタ御三家(クリトリック・リス、あつまれ!ぐぅチョキぱぁ、佐伯誠之助)、6日にセックスマシーン!!、愛はズボーン、忘れてモーテルズの3マンなどがおこなわれる予定。

「堺ファンダンゴ」

2019年10月1日(火)オープン
住所:大阪府堺市堺区戎島町5-3
電話:072-256-4326

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