逆境乗り越え神馬に、いづたん愛する宮司

2019.10.3 06:00

「いづたん」こと吉川八幡神社の御神馬いづめのTwitterアカウントは関西弁でつぶやかれる

(写真6枚)

「尊厳をもって接してあげて欲しい」(久次米宮司)

「落ちこぼれの馬ではなく、散歩でも坂道や排水溝を怖がる内気な大人し過ぎる性格だったんですね。それが、だんだんと羽を広げ出したんです。この子にとっては、オンリーワンで接する(集団生活ではない)ここの環境が向いていたのかもしれません」と久次米宮司。今では立派なパートナーだ。

SNSで話題の御神馬いづめ(いづたん)の神事デビューとなった『放生会』の様子(9月15日・豊能郡)
SNSで話題の御神馬いづめ(いづたん)の神事デビューとなった『放生会』の様子(9月15日・豊能郡)

「いづめ」と名付けたとき、「(ストレス無く健康に)長生きしてと、ひとつだけ御魂に願いを込めた」と宮司。3児の母でもあり、忙しい生活のなかでのお世話だが、「この子が来てくれて、後悔はまったくないです。すごく生き生きとしています。4人目のわが子です」と笑顔を見せる。

現在は、東京ドームほどの広さがある敷地で放牧され、のびのびと暮らしているいづたん。そのため、拝観は事前予約が必須なのだが、実は話題になって以降、アポ無し訪問や無断の餌やり、神社管理地への無断立ち入りなどトラブルが増えているという。

Twitterで「おねえちゃん」と呼ばれる宮司の長女・京香ちゃん。乗馬を習い、休日はいづたんのお世話をしている
Twitterで「おねえちゃん」と呼ばれる宮司の長女・京香ちゃん。乗馬を習い、休日はいづたんのお世話をしている

「私にとって親子であり、神職としてパートナー。尊厳をもって接してあげて欲しい」と久次米宮司。また、宮司の長女・京香ちゃんは、「(神社管理地は)京ちゃんといづちゃんの秘密基地やから勝手に入らんといて欲しいな」と訴えかけた。

御神馬いづめの拝観やご朱印授与、宮司との面会は要事前予約。メール(yoshikawahachimanjinjya@gmail.com)のみとなり、電話での受け付けはおこなっていない。

取材・文・写真/いずみゆか

「吉川八幡神社」

住所:大阪府豊能郡豊能町吉川936

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