テカリでキモカワ倍増、京都水族館ツリー

2019.11.12 19:00

「京都水族館」のミュージアムショップに登場した「オオサンショウウオツリー」2019年バージョン

(写真4枚)

約100体ものオオサンショウウオのぬいぐるみを使ったクリスマスツリーが、11月9日に「京都水族館」(京都市下京区)のミュージアムショップに登場。今年は質感にこだわったそうだが、果たしてその必要はあったのか、広報担当者に聞いた。

「京都の鴨川に生息するオオサンショウウオをもっと身近に感じてもらいたい」と、グッズショップで販売している約20〜90cmサイズのぬいぐるみを組み上げたというこのツリー。2013年からクリスマスシーズンになると突如登場し、約100体がウジャウジャと連なることから、「なにかと思ったらツリーか」「正気の沙汰ではない」「愛くるしい」などSNSを中心にさまざまな反応が見られ、今や同館の冬の名物となっている。

毎年テーマを決め、デザインを変えているという「オオサンショウウオツリー(左から2014年、2015年、2018年)

そんなツリーが今年パワーアップ。オオサンショウウオが生息する清流の情景に見えるよう、岩肌やコケが追加され、水の流れは青や白のリボン・オーナメントで表現。さらにぬいぐるみを特殊な塗料でコーティングし、オオサンショウウオの皮膚のテカリや濡れ感を再現したという。

その再現、果たして必要なのか・・・? 広報担当・前田さんに尋ねてみた。

──毎年デザインが違うので楽しみにしている方も多いと思うのですが、今年は質感にこだわったんですね。

「4月にオオサンショウウオのイベント『京都水族館ぬめぬめワールド』を開催するなど、ぬめぬめしていることを企画展を通じてお客さまにお伝えしていたため、これまで以上にリアルに表現したいと思ったんです」

──なるほど、そのときも足元を歩くぬめぬめとしたオオサンショウウオをプロジェクションマッピングでリアルに再現していましたよね。ツリーにそのぬめぬめ感を出すため苦労した点はありますか?

「なかなかテカリが分かりにくく、何度も塗料を塗り足してテカリを出しました。頑張りました」

近くで見るとわかる、皮膚のテカリ具合。今にも動き出しそうだ

──みなさんの反応はどうですか? 「リアルで怖い」「かわいい」「見に行きたい」などさまざまな反応をSNSで見かけました。

「そもそもこのツリーは、人気のオオサンショウウオぬいぐるみを使ったら『キモカワいい』とお客さまの印象に大きく残るのでは、と考えたことがきっかけなのでうれしいです。『京都人はオオサンショウウオツリーを見て、冬の訪れを感じます』というコメントもあり、定着しつつあるのかなと感じています。普段いきものに接する機会の少ない方にも興味を持っていただけるきっかけとなればと思っておりますし、また実物もじっくり観察していただきたいです」

ツリーの展示期間は12月25日まで。また、マフラーを巻いた全長約130cmのクリスマス限定ぬいぐるみが、150体限定で販売されることに。コケを感じさせる深緑色をベースに、オオサンショウウオや雪の結晶、クリスマスツリーなどの冬を連想するモチーフがポイントとなっている。価格は14850円(オンラインショップ分はすでに完売)。

「京都水族館」

住所:京都市下京区観喜寺町35-1(梅小路公園内)
営業:10:00~18:00 ※季節により異なる(最終入館は閉館の1時間前)
料金:入場料=大人2050円、大高生1550円、中小生1000円、3歳以上600円
電話:075-354-3130

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