まるで雑伎団、弾いて叩きまくるキヨセン

2019.11.19 18:00
(写真7枚)

「練習すればマッチョになれると思ってた」川口千里

──あらためて、千里ちゃんの音楽的背景というか、ルーツを伺いたいのですが。

川口「スタートは完全にロックなんですよ。そもそも始めたのが5歳だから、そこまで誰かに憧れるっていうのはなかったんです。ただ小さい頃から好きだったドラマーはイアン・ペイス(ex.ディープ・パープル)。彼が叩くロックがすごい好きで、そこからコージー・パウエル(ex.ホワイトスネイク)を通って・・・。序盤は、かなりロックでした」

大高「22歳でもう序盤(笑)」

川口「ドラム人生17年なんで、序盤(笑)。昔は、練習すればチャド・スミス(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)みたいになれる、マッチョになるんかなと思ってたけど、なれずに終わり・・・」

現在22歳にも関わらずドラム歴17年の川口千里(左)の発言に、思わず苦笑いを見せる大高清美
現在22歳にも関わらずドラム歴17年の川口千里(左)の発言に、思わず苦笑いを見せる大高清美

──手数王として知られる師匠の菅沼孝三さんに師事されたのが8歳ですね。

川口「そこでジャズ・フュージョンのジャンルを教えてもらって、ミシェル・カミロ(p)やチック・コリア(p)などを聴き始めて。ドラマーでいうとデイブ・ウェックルとスティーブ・ガッドと、クリフ・アーモンド。8歳からそっち寄りを聴き始めて今にいたると」

──それだけ幅広いジャンルを知っていると、普段はどんな音楽を聴かれているのですか?

川口「結構何でも聴きます。最近はディスコのベスト盤を聴いていて、昔の名曲アース・ウィンド&ファイアーとか。その前は、マルコ・ミネマン(Dr)さんの入ってるアリストクラッツというプログレ寄りのバンドだとか。ほかにも劇伴が結構アニソン寄りなので、近い年代の友だちに最近のバンドを教えてもらったり・・・。その時々によって毎回違いますね」

劇伴の仕事で演奏の幅が広がったという川口千里
劇伴の仕事で演奏の幅が広がったという川口千里

「結成のきっかけは、小学6年生で制作したDVD」

──ちなみに、劇伴というのは何でしょうか?

川口「ゲームや映画の後ろで流れている音楽をレコーディングする仕事を劇伴といって、現場でセッティングしてると『本日の譜面です』ってその場で渡されて、だいたい2回目くらいで完成させなきゃいけないんですよ」

──大変そうですね! ほかにもサポートドラマーとしてアーティストのツアーにも出られてますが、若い間からさまざまなお仕事をされてますよね。お2人が出会ったきっかけも仕事のつながりですか?

川口「最初にお会いしたのは、私が小学6年生の頃にDVD『ホロスコープ』を出したんですよ。そこで大高さんのご主人の矢堀孝一さんがギターで参加されていて、リハーサルをするというので、集まったんですけど・・・」

大高「私が『見に行く!』って、ただついて行っただけなんですよ。それが師匠(菅沼孝三)の家で」

──孝三さんとは、以前から一緒に演奏されてますものね。

大高「そう。そこで、ピアノの方とベースの方がリハに来れないっていうことで、「清美ちゃん手を貸して〜」って言われて共演したのが最初。そのときはもうほとんど喋らないですよね」

川口「そりゃあ、何だか知らない大人が来た、って感じなんで。それから、私が13歳から東京でライブする企画を始めたときに・・・」

大高「ゲストで出させてもらったんですよね。初めてちゃんと演奏して」

川口「その後、地方で『女子力ユニット』ってふざけた名前でセッションをやって。そこから自然な流れで、じゃあって」

大高「ユニットをやりませんかっていう話があって。ユニット名はどうしましょうかと言って、清美と千里だから『キヨセン』でと安易に(笑)」

KIYO*SEN『Drumatica』リリースツアー

日時:2019年11月26日(火)・27日(水)19:30〜/21:00〜
会場:Mr.Kelly's(大阪市北区曽根崎新地2-4-1)
料金:前売=一般5800円、22歳以下3800円(当日は各300円増)
電話:06-6342-5821

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