神戸市長「スピード感もって人口対策に」

2019.11.22 06:00

市長就任から丸6年、7年目に入った神戸市の久元喜造市長(11月20日・神戸市役所)

(写真2枚)

11月20日に就任から通算6年(2期目)の節目を迎えた神戸市の久元喜造(ひさもときぞう)市長。この日におこなわれた定例会見でこれまでを振りかえり、7年目の抱負を語った。

まず、2020年1月で阪神淡路大震災から25年になることにふれた久元市長。「震災からの復興と財政再建のために、本来取り組むべき課題に取りかかれない状況が長く続いていた。ようやくここ数年、それが動き出してきた」と、三宮駅周辺の再整備や神戸空港の規制緩和など、最近の大きな動きを挙げた。

その一方で、2018年には人口減少数が北九州市(福岡県)に次いで全国2位と深刻な人口減少に悩む神戸市。久元市長はこれを「正面から受け止めないといけない」とし、「これまでの取り組みが必ずしも十分ではなかったということ。私にも責任がある」と言及した。

さらに10月に発覚した教員間いじめ問題や、2018年に浮上したヤミ専従問題など神戸市の組織風土を、「世間の常識と市役所の常識がかけ離れている」と問題視。「行政が街の課題に正面から取り組むためには、職員がいきいきと前向きに働ける環境であるべき」とも。

2015年から段階的に職員の在宅勤務やフレックスタイム制を導入するなど、行政としては先進的な「働き方改革」にも乗り出している同市。久元市長は、「時代に合わない組織風土を変えるのと同時に、スピード感をもって前向きに人口減少対策に取り組まなければいけない。簡単ではないが、職員の全面的な協力を得てしっかり進めたい」と、残り2年の任期に向けて抱負を話した。

取材・文・写真/合楽仁美

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