人形浄瑠璃文楽の名跡、80年振りに復活

2019.12.18 08:00

六代目 竹本錣太夫を襲名する竹本津駒太夫(12月17日撮影)

(写真2枚)

人形浄瑠璃文楽太夫の竹本津駒太夫(つこまだゆう)が、2020年1月の『初春文楽公演』で六代目 竹本錣太夫(しころだゆう)を襲名する。17日に松井一郎市長を表敬訪問した。

明治から昭和にかけて活躍し名人と言われた5代目(1876〜1940)の名跡を約80年ぶりに継ぐ津駒太夫。1969年に4代目 竹本津太夫に入門して以来、約50年間、芸の鍛錬に努めてきたが、70歳という節目の年に襲名を決意したという。

「大阪にインバウンドのお客様が大勢来られ、日本の伝統や芸能に関心を持たれている方が多い。これからもすばらしい芸を伝えられるように、大阪の芸術の魅力を高めていただきたい」と松井市長は奨励し、竹本津駒太夫と文楽について語った。

大阪市役所にて、左から松井一郎市長、竹本津駒太夫

後継者の話に及んだ際に、「年が明けると、(太夫は)20代1人、30代3人、40代5人、50代1人。一番多いのは60〜70代で6人。文楽という芸は1、2年では技術の継承ができず、何十年とかけないと後世に伝えられない芸です。若い人ほど蓄積がありませんので苦しいこともたくさんあります。それを地道に支え、将来に向けて育成することが大事だと考えております」と、津駒太夫は今後の文楽への思いも述べた。

竹本錣太夫の襲名披露狂言『傾城反魂香(けいせいはんごんこう)-土佐将監閑居の段-』は、「国立文楽劇場」(大阪市中央区)の『初春文楽公演』(1月3日〜26日)と、「国立劇場」(東京都千代田区)の『2月文楽公演』(2月8日〜24日)で上演される。

『初春文楽公演』

期間:2020年1月3日(金)~1月26日(日)
時間:第1部:11:00~15:00予定 第2部:16:00~20:10予定
料金:一等席6300円(学生4400円)2等席2900円(学生2900円)
電話:0570-07-9900

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本