M−1ファイナリスト・見取り図「今年はちゃんと優勝狙ってます」

2019.12.21 19:00

写真左から、ツッコミの盛山晋太郎とボケのリリー

(写真6枚)

結成15年以内の漫才コンビの1位を決める『M-1グランプリ(以下M-1)』。今年は5040組がエントリーし、そのなかで結成12年目の見取り図は、2018年に続いてのファイナリストに。そんな彼らが今年にかけている思いを訊いた。

前回はトップバッターでネタを披露し、10組中9位という結果。それまでは、すべて先輩コンビが優勝をしており、2人は「先輩に負けて当然悔しさはあったけど、まだ受け入れることができた」と話す。ただ、チャンピオンに輝いたのは、後輩の霜降り明星だった。

ボケ担当・リリーは、「霜降り明星は昔から知っているし、ネタがおもしろいことも知っている。だから『霜降りに負けたことが悔しい』ではなく、後輩に負けたという事実が本当にショックだった。あれからもう一度、『俺らも、もっとやらなあかんな』と気持ちを入れ直しました」と奮起。

ツッコミ担当の盛山晋太郎はかつて、霜降り明星のせいやと一緒に住んでいたこともあり、「あいつは洗濯もできないし、米すら炊けないんです。何もできないやつ。全部、僕がやっていました。そんなやつが、漫才だけはおもしろくて、『M-1』で勝つなんて。一番格好いいじゃないですか。やっぱり、何があってもオモロイやつが勝つんだなって」と当時を振りかえる。

M-1に1年向き合ってきたと語る2人。今年は、熱量が違うと言い切る
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昨年は9位に沈んだが、見取り図のネタ中に飛び出した「あたおか(あたまがおかしい)」という言葉は、「2019年上半期のInstagramの流行語」で1位に輝くなど爪痕は残せた感がある。それでも盛山は「いや、あたおかのルーツが僕らだなんて、ほとんどの人は知らないはず。だから何も残せていない」ときっぱり言い切る。

そのときの審査員のコメントをひとつずつ受け止め、特に心に残ったのがナイツ・塙宣之の言葉。「『もっと縦横に三角形を作って漫才をやりなさい』というコメントを意識して1年間、漫才をやってきました。お客さんも含めた漫才のやり方を考えましたね」と盛山は話す。

最後にリリーは、「昨年は、決勝にいけたことが自分のなかでゴールになっていたかもしれない。今年はちゃんと優勝を狙っています」と静かに勝利宣言した。『M-1グランプリ2019』(ABCテレビ)は12月22日・夕方6時34分から放送される。

取材・文/田辺ユウキ 写真/南平泰秀

ABCテレビ『M-1グランプリ2019』

放送:2019年12月22日(日)・18:34~

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