国宝・重文が勢ぞろい、奈良で大刀剣展

2019.12.24 20:00

国宝「太刀 銘安綱(名物童子切)」平安時代(10~12世紀) 東京国立博物館蔵

(写真2枚)

刀匠・安綱らが手がけた刀剣がそろう展覧会『最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展』が、 「春日大社国宝殿」(奈良市春日野町)で12月28日から開催。国宝・重要文化財に指定されたほぼすべての安綱一門作品が集まるのは刀剣史上初となる。

平安時代に伯耆国(現在の鳥取県中・西部地域)に現れた刀匠、安綱とその一門。日本刀の原型が成立したとされるこの時代に、彼らによって作り出された「古伯耆物(こほうきもの)」は、持ち手付近からの反り方などに特徴が見られる。

なかでも、源頼光が酒呑童子退治に用いたとされる伝説の太刀で、「東京国立博物館」(東京都台東区)の門外不出の国宝「太刀 銘安綱(名物童子切)」が今回展示。天下五剣のひとつにも数えられ、安綱の代表作として名高いこの名刀が、大きな見どころとなる。

また、日本刀を擬人化したオンラインゲーム『刀剣乱舞−ONLINE−』の影響から、刀剣に興味を持つ女性や海外ファンが増加するなど、世代や国境を越えて日本刀がブームとなっていることから、日本刀の成立が分かる展示や、刀身とともに拵(こしらえ)の変遷もたどれる工夫がされているという。

刀剣乱舞-ONLINE-コラボチケット(無くなり次第終了)

そのほか、石切劔箭神社蔵「太刀 銘 有成(石切丸)」や北野天満宮蔵「太刀 銘 安綱(鬼切丸)」 、箱根神社蔵「太刀 無銘(薄緑丸)」も出展され、ゲームキャラの刀剣男士「石切丸」「髭切」「膝丸(特二)」のオリジナルデザインチケットも限定発売されている(無くなり次第終了)。会期は2020年3月1日まで、料金は一般1000円ほか。

『最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展』

期間:前期2019年12月28日(土)〜2020年1月26日(日)・後期2月1日(土)〜3月1日(日) ※1/27〜31は休
時間:10:00〜17:00(入館は閉館30分前まで) ※年末年始特別開館及び2月特別会館延長あり
会場:春日大社 国宝殿(奈良県奈良市春日野町160)
料金:一般1000円、高大生600円、小中学生400円
電話:0742-22-7788

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