新型コロナ帰国者と接触者に対し、奈良県が相談窓口を設置

2020.2.11 10:00

「帰国者・接触者相談センター」が設けられた奈良県庁(2月5日)

(写真2枚)

奈良県が、新型コロナウィルス感染症を疑う帰国者や接触者を対象とした県の特別相談センター(コールセンター)を設置。2月3日の段階で保健所への相談は954件あり、疑いのある人は、帰国者・接触者外来で検査を受ける特別体制で県は対応しているという。

国内初の新型コロナウイルス感染者が奈良県在住者であったことが、1月28日に厚生労働省より発表。奈良県の荒井正吾知事は2月5日の定例記者会見で、「SARSのときもそうだったが、観光業界は常にリスクを負っている。今回の新型コロナの影響は奈良だけでなく、旅行自体を差し控えている傾向がみられる」と分析した。

また、「今回の場合は、奈良が観光地としてウィルスが蔓延している訳ではなく、発生源でもない」と強調。「中国人観光客の方は街なかではなく、奈良公園を1時間歩いただけ。発症されたバス運転手の方が奈良公園のバス駐機場に1時間滞在され、国内感染第一号として大きく報道されただけ」と理解を求めた。

県は、感染発表があった1月28日から31日までの間に約1万500人の宿泊キャンセルがあったと発表。今回の新型コロナにより経済被害を受けた県内企業に対しては、7日から融資支援を実施するという。

荒井知事は、「感染症は人類の歴史上必ず収まっている。感染拡大防止につとめたい」と述べるとともに、県民に公衆衛生の注意喚起を促した。奈良県庁「帰国者・接触者相談センター」は、0742-27-1132(平日:8時半~17時15分、土・日・祝:10時~16時)まで。

取材・文・写真/いずみゆか

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