トットが4月から東京へ「違うお笑いの景色を見たい」

2020.3.31 18:00

「大阪の商店街で、道行く奥様方と喋ったりするのが一番好き。本当は、のほほんとやっていきたい」と多田智佑(左)。「漫才以外のことにもチャレンジしていきたい」と桑原雅人

(写真3枚)

関西では緑のスーツがおなじみのお笑いコンビ、トットが4月から東京へ拠点を移す。イケメンコンビとしても人気上昇中の彼らが、結成11年目にして東京進出を決断した背景には何があったのか、話を訊いた。

2016年NHK新人お笑い大賞、2017年上方漫才大賞新人賞を受賞するなど実力派コンビでもある2人。東京行きを正式に決めたのは2019年11月頃。ボケ担当・桑原雅人は「すこし前から東京進出を考えていた」とのことだが、ツッコミ担当・多田智佑が難色を示していたという。

多田は「大阪で活動をしてきて、ようやくお笑いでご飯が食べられるようになったのに、また怖いところに行くのかと思うと・・・」と不安がなかなか拭えなかったと語る。しかし「もう34歳だし、年齢的には少しでも早く東京へ行く方が良い。一生に一度のことだし、また違うお笑いの景色を見てみたくなった」と多田も腹を括ったのだそう。

桑原は、東京で活動することについて「東京には『強い』芸人さんがたくさんいて、刺激になる」と意欲を見せる。一方で、大阪でやり残したことについて「冠のレギュラー番組を持ちたかったし、テレビにももっと出たかった」と桑原は唇を噛む。多田も同じく「千鳥さん、ダイアンさん、かまいたちさんのように、大阪でみんなが知っているようなコンビになってから行きたかった」と悔やむ場面も。

2月20日にトットが上京を発表した、その17日後。一緒に大阪を盛り上げていたアインシュタインも、正式に東京進出を発表。桑原はアインシュタインについて「ライバル意識はありません。昔からの仲間だし、東京でも会えるようになるから、気持ち的にホッとしています」と心強い存在であると話す。

多田は「漫才をしっかりがんばりたい」と語り、桑原は「東京に行くと、いろいろと変わっていくんやろうな」と期待に胸を膨らませて、東京でさらなる飛躍を目指す。4月以降に劇場が再開した際には、東京の「ルミネ the よしもと」を中心に出演予定。

取材・文/田辺ユウキ 写真/南平泰秀

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