奈良・荒井知事、一斉休校に「家庭学習を充実させるチャンス」

2020.3.4 22:00

「この際、家庭学習を充実させるチャンスのときというのをメッセージとしたい」と話す荒井知事(3月2日・奈良県庁)

(写真2枚)

新型コロナウイルス感染拡大にともない、国が全国の小・中・高校などに春休みまで臨時休業するよう要請。それを受けて、奈良県内の全公立学校で3月2日から休校が実施された。

3月2日に定例記者会見をおこなった奈良県の荒井正吾知事が、政府の対応について「概ね適切だったと思う」と発言。その理由として、「新型コロナの感染防止をどうするか。感染経路が分かっておらず、ワクチンも未開発ということもあり、用心するに越したことはない状況だと思うから」と語った。

加えて、「感染経路の分断、封じ込めが基本的な対応であり、前々から水際作戦は効果が無く、陸上に入ってからが勝負だと思っていた」と所感を述べた。

一斉休校に関しては、県教育委員会から「教育現場で多少の混乱があったが、大きな混乱は無かった」と報告を受けたという荒井知事。県教育委員会は、今回の一斉休校で、子どもの預かり先に困る共働き家庭もあることから、「朝から学校で預かる」対応をするよう学校側に要請している。

そのことに対しても荒井知事は、「台湾のように休校に対して国がガイドラインをつくるべき」と自身の考えを述べ、子どもを持つ家庭に対し「この際、家庭学習を充実させるチャンスのとき」とメッセージを伝えた。

そのほか、県庁職員への新型コロナウイルス感染防止対策として、登庁抑制を促しており、サテライトオフィスや時差出勤を進めていると説明。「非常事態時に、多少効率が落ちても登庁せず対応できるサブシステムを確立する必要性」を今後の検討課題とした。

取材・文・写真/いずみゆか

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