評論家が観たエール「名曲・長崎の鐘を持ち出した意味とは」

2020.4.14 20:00

東京オリンピック開会式に臨む古山裕一(窪田正孝)と妻の音(二階堂ふみ) (C)NHK

(写真5枚)

数々の映画メディアで活躍し、本サイトLmaga.jpの映画ブレーンでもある評論家・ミルクマン斉藤。映画の枠に収まらず多方面に広く精通する彼は、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)も注意深くチェックするという。3月30日にスタートした『エール』について、第1週(3月30日〜4月3日放送)を観て思うところを訊いた。

第1週「初めてのエール」

いきなり原始時代やらフラッシュモブやらケレン味たっぷり・・・というかケレンでしかないオープニングが話題を呼んだが、僕には別に面白くもないし、巧くもいってなかったと思うのでそれはどうでもいい。

制作にあたってなにかゴタゴタがあったらしいのはネットに出回っているし、その真偽は知る由もないが(編集部注:同局より2019年11月5日、林宏司氏が降板し脚本家が交代したと発表)、そもそも林宏司が「原作」とのみクレジットされるだけで、しかも「脚本」としては誰の名も結局明示されないのはちょっと異例であり異常である(映画であれドラマであれ、そんな例はほとんどない)。

まあ、僕的には林宏司が降板したとて、彼の作品は(全作品観たわけではないが)『ハゲタカ』くらいしか好きではないから、正直残念というほどには感じない。しかし噂によると、この第1話は林氏のオリジナルのままだそうである。ともかくオープニングは「ややスベリ」だったものの、そのすぐ後に続くエピソードは全体のイントロダクションとしてけっこう秀逸だ。

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