入社以来ずっと在宅ワークの新入社員、自宅でなにをしてる?

2020.5.16 20:00

会社から支給されたiPadで研修動画を見ている化粧品メーカーの新入社員

(写真3枚)

新型コロナウイルスの影響により、在宅勤務体制の企業が増えてきている。通常なら新人研修が行われている時期だが、中止になった新入社員はどのように過ごしているのか。2020年度入社のフレッシャーズ3人に話を聞いてみた。

【化粧品メーカーの新入社員(女性)】

彼女の勤務場所は関西の某百貨店だが、4月16日に発令された緊急事態宣言に伴い在宅勤務が続いているという。研修は支給されたタブレットによる動画研修が行われたが、タブレットのデータが更新されていないまま自宅に届くなどのトラブルもあり、「見ているだけの研修なので質問ができない」といった消化不良も。「新人研修期間は同期と交流して仲を深める機会だと思ったけど中止になって不安しかない」と後ろ向きな気持ちのまま、6月1日から店舗研修が始まろうとしている。

【人材派遣会社の新入社員(女性)】

オンライン研修後のため、スーツ姿でレポート中の人材派遣会社の新入社員

本来なら4月1日から新人研修が予定されていたが、3密を避けるため、新入社員57人対担当研修5人でのオンライン研修が実施されたという。「新入社員は各自のスマートフォンでの参加のため1画面に4人しか映らない。スクロールをしないと全員の顔が見れない」と不満を漏らす一方、「動画研修以外にも、紙面による商材の勉強やテスト、レポートもあったのでしっかりと充実した在宅勤務ができている」と、企業の対応に満足の様子だった。

【旅行会社の新入社員(女性)】

旅行会社に4月に入社するも、現在は在宅ワークで自学自習

6月1日に出社予定の彼女は、会社からのタブレット支給やオンライン面談などはなく、会社のサイトから業界の用語や企業の研究をするという完全自学自習型。「緊張感や社会人になったという実感がない状態、で通常通りの給料をいただいていて良いのか」という罪悪感があるものの、「長い在宅ワークが続き、働く事が苦になりそう」と、自粛よりも社会人モードが収束しそうだった。

前代未聞のコロナ禍により、企業もこれまでに体験したことのない事態に追われている。とはいえ、自粛期間中の企業の対応で、新入社員の出勤モチベーションが変わることが判明。リモートワークなどが一般化し、コロナ以降の「新しい生活様式」が謳われる今、企業側の対応も問われることになりそうだ。

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