大阪コロナ追跡システムで防ぐ感染拡大、府下の行動歴を把握

2020.5.17 18:00

大阪府が配布する「感染拡大予防にかかる標準的対策」より、大阪コロナ追跡システムの紹介

(写真1枚)

「大阪モデル」の指針をクリアし、5月16日から休業要請が一部解除された大阪府。経済活動の再開に向けたガイドライン「感染拡大防止にかかる標準的対策」のなかで、全施設に向けて「大阪コロナ追跡システム」の導入が発表されている。

このシステムは、不特定多数が集まるイベントや店舗などで提示されるQRコードを読み込んだ参加者や利用者の行動履歴を大阪府が管理するもの。感染者が発生した際は、その感染者の行動歴から利用施設を把握し、登録アドレスに感染者発生の連絡メールが通知されるという仕組みだ。

今後大阪府下では、施設を利用する際にQRコードを読み込み、案内に従いメールアドレスを登録(即、確認メール返信あり)。その後、もしも感染者発生メールが届いた場合は、必要に応じて「追跡システムコールセンター」へ連絡し、感染が疑われた場合は「新型コロナ受診相談センター」に相談するというのが一連の流れとなる。

同システムを導入するに当たり各運営者や店主は、5月下旬に予定されている専用サイトから各種情報を入力し、施設ごとにQRコードを作成。運営が始まると、利用者に読み込ませるよう都度説明する必要がある。

大阪市内で小さな居酒屋を経営するMさん(35歳・女性)は、「正直、印刷したり、説明もしなければならないとなると結構手間。でも私自身も、いつ陽性の人が来店しているか不安です。そう考えると、お客さんも店側も安心できる」と、協力的な姿勢を見せた。

本システムの導入ついて、吉村知事は会見で「迅速に連絡をおこなうことで、さらなる感染拡大を防ぐことができる。新たな仕組みのチャレンジになるが、府民にはできる限りこれに登録してもらいたい。5月下旬には導入できるようにしたい」と、広く協力を求めた。

取材・文/岡田由佳子

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