ゴーグルにクスクス会話…コロナ対策徹底のヘアサロンが話題

2020.5.22 17:15

ゴーグルにマスク、イオニアカードを装着して施術をおこなうスタッフ(Atoro店・大阪市北区)

(写真11枚)

全国で緊急事態宣言が解除され、これまで外出自粛で美容院を控え、そろそろ伸びた髪に我慢の限界がきている人も多いのではないだろうか。

そんななか、大阪市内を中心に9店舗を展開するヘアサロングループ「MASHU」(本社:大阪市)では、感染拡大予防対策としてさまざまな試みがおこなわれており、その徹底ぶりに利用者から驚きの声が上がっている。

ヘアサロンなどの理容業は、「社会生活を維持するうえで必要」として緊急事態宣言時も業務継続が認められていたが、同グループでは衛生管理を徹底するための店内の改装や備品の準備で、4月11日から28日まで臨時休業。

現在では密集を防ぐため、予約数を制限し、席をパーテーションで区切って施術をおこなっている。なかにはパーテーションを設置するための工事をおこなった店舗もあったのだとか。

ピクトでわかりやすく表示している予防のための取り組み一覧

店の入口で手指の除菌をするのはもちろんだが(マスクの着用は必須)、店内ではスタッフから改めて全身除菌を受け、海外渡航歴など5つの項目の確認、非接触体温計での検温などがおこなわれる。スマートフォンはOPP袋に入れ、スタッフとは鏡越しでの会話を推奨。そのほか使い捨てネックペーパーの使用や、トイレ時もいくつかのルールを厳守・・・など。

またスタッフによる予防の取り組みも多く、ゴーグルの着用や抗体スプレーの使用、イオニアカード(空気清浄カード)の装着のほか、マスクを外す食事中は会話が禁止、など徹底されている。

席数を通常より少なくし、間にパーテーションを設置。各所を除菌するために次亜塩素酸精製水を噴霧(Atoro店・大阪市北区)

大阪・茶屋町に店を構える「Atoro店」の高倉店長は、「飛沫感染を防ぐために(コソコソよりも少し楽しいニュアンスを込めた)クスクス会話をお願いしています。なのでお客さまとの会話で大声で笑えないのがもどかしいですね(笑)。あとは、シャンプー台での会話を控えているので、シャンプー剤のアドバイスなど話したいことがたくさんありすぎて・・・」と、ならではの悩みを明かす。

しかし、この日来店していた大阪在住の20代の女性は、「最初は大丈夫かなと不安だったんですけど、これだけの対策にびっくりしつつも安心しました。文章だけじゃなくてイラストで一覧になっているのがわかりやすかった」と、髪も心もスッキリとした様子で話した。

高倉さんは、「コロナ禍などで気持ち的に落ち込んでしまったとき、髪を切ったり染めたり、トリートメントで髪をツヤツヤにするだけで内面から元気になり、免疫力が上がるのではないでしょうか。それに、クスクス会話だとしてもコミュニケーションを取ることで気持ちが明るくなってもらえればと思っています」と呼びかけている。

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