家にタンドール釜?! スパイス効いたカレー部京大生の人生

2020.5.24 20:15

タンドールでナンを焼き…家ごはんと思えない本格的なカレーが完成

(写真5枚)

「一日三食、一汁三菜、、無茶なこと言わないでください。。これが一人暮らしの男子大学生(業務用タンドール所有)の自炊の実情です」というツイッターの投稿に、3千リツイートと1万件を超えるいいねがつくなど、SNS上をざわつかせている。

つぶやいたのは、京大生のそーのすけさん。アップされた写真に香ばしそうな大きいナンと、照りが見事なタンドリーチキンとカレー。これは、インド料理店でしか見ないクオリティ。プロフィール欄には「京大カレー部総料理長」という肩書が書かれ、しかも流しのカレー屋をやっているらしい・・・。気になったので、お話を伺ってみました。

──突然ですが、そーのすけさんは何者ですか?

京都大学文学部2回生で、京大カレー部の総料理長です。昨年カレーが好きすぎて南インドで修業してきて、中華風の創作カレーをメインにした流しのカレー屋「咖喱食堂 印華」を営んでいます。

──パワーワードが続いていますが、とにかくカレー好きの京大生ということですね。なんで自宅にタンドール(※)があるんですか・・・?

やっぱり本場に近い料理を作りたくてタンドールに興味を持ち、知り合いのインド人シェフにお願いして手に入れました。メンテナンスもあわせて15万円ほどしましたが。

(※タンドールとは、北インドからアフガニスタンにかけての地域で使われる甕を伏せたような形の粘土製の壷窯型オーブン。普通、個人宅にはない)

──すごい行動力! タンドール、めちゃくちゃ大きくないですか?

はい、高さは約1メートルで洗濯機ほどの大きさです(笑)。かさばるし頻繁に使えないので、よく洗い物置き場になっています。でも、ナンやタンドリーチキンを作れるし、その魅力には勝てません・・・。

──贅沢すぎるでしょ! ちなみに写真に出てくる食器も自前ですか?

もちろんです。お皿も自分で購入していますし、豚の頭を茹でられるくらい大きい中華鍋も持っています。

──もう生活がカレーに染まっていますね。そーのすけさんはいつからカレーが好きだったんですか?

もとからカレーが好きではあったんですが、浪人時代に時間があったときにカレー巡りをしていて、さらに好きになってしまいました。気づいたら、浪人時代の1年間で88軒巡っていました。

──浪人時代に巡りすぎですね(笑)。

そんななか、途中で京都大学にカレー部があることに気づきまして。それでさらに勉強のモチベーションが上がりました。

──もうカレーで人生が変わっていますね。

まさにそうですね! 京大カレー部は創立10年目の新進気鋭の部活です。一生懸命やっていたら、いつの間にか総料理長になっていました(笑)。勉強以外はすべてカレーに注いでいます。

自宅で調理するそーのすけさん

──人生スパイスが効いていますね(笑)。そーのすけさんのカレーを食べてみたくなってきました!

「咖喱食堂 印華」として、京都三条商店街のバー「talbot」を週末に間借りして、オリジナルのカレーをテイクアウトで提供しています。南インド発祥のスパイスをふんだんに使った料理「チェッティナード」と中華料理をかけ合わせた独自のカレーで本当にこだわっているので、ぜひ食べに来てください!

まさに京大のカレー狂、そーのすけさん。カレーによって、人生が大きく舵を切られているようだ。今後2年半の学生生活で、彼がどんなカレーを生み出していくのか、そしてどこまで成長していくのか・・・。流しのカレー屋で、その姿を追ってみたい。

取材・文/小田切萌

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