全国でコロナ休業中の小劇場、再出発に向けて何ができるのか

2020.5.20 19:55

YouTubeチャンネルで説明する「THEATRE E9 KYOTO」の芸術監督・あごうさとし氏(左)、支配人・蔭山陽太氏

(写真1枚)

新型コロナウイルスの影響で休業を余儀なくされている、全国の演劇公演向けの劇場。この状況下で日本各地の民間小劇場の団体「全国小劇場ネットワーク」が、緊急事態宣言後の劇場再開に向けた資金を募るクラウドファンディングを5月20日から開始した。

京都の「THEATRE E9 KYOTO」(京都市東山区)や、大阪の「インディペンデントシアター」(大阪市浪速区)も加盟する「全国小劇場ネットワーク」には、19都道府県の36劇場が参加。そのほとんどが現在休業中で、しかも「現時点で稽古が不可能」などの理由で、公演の延期や中止が数カ月先まで相次いでいる状態だ。

今回のクラウドファンディング「再開は、劇場の『新たな出発』です。」は、これらのキャンセルによる損失を補てんするだけでなく、今後再開時に必要とされる設備投資や、配信などの新規事業に対する支援も目的。

「THEATRE E9 KYOTO」の支配人・蔭山陽太さんは、「すでにいくつかのアート系のクラウドファンディングが立ち上がってますが、民間小劇場は(感染予防対策で)客席を半分にしてもやっていけるのかなど、まだまだ経済的な不安が多い。再開に向けて何ができるかをみなさんと考えていきたいし、そのためのご支援を改めてお願いしたいです」と、劇場のYou Tubeチャンネルを通して呼びかけた。

当面は7月31日までに、1000万円を集めるのが目標。支援者は、各劇場に名前が掲載される(希望者のみ)ほか、寄付による税制優遇も受けられるとのこと。資金の配分や各劇場の活動状況については、公式サイトで随時掲載予定。

文/吉永美和子

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