熱意で6日間だけの開催、兵庫県美「超・名品展」

2020.6.3 19:15

和田三造《南風》1907年 油彩・キャンバス 東京国立近代美術館蔵 重要文化財

(写真5枚)

新型コロナの影響で開催延期となっていた『開館50周年 超・名品展』が「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)で、6月2日からおこなわれている(観覧は公式サイトで事前予約制)。

実は会期は6月7日まで。わずか6日間だけの開催が伝説となるかも、というほど飛び切り級の名品ばかりが集結している。出展作家を見ると、高橋由一、和田三造、佐伯祐三、安井曾太郎、草間彌生といった日本近現代美術史を代表する面々が。

安井曾太郎《座像》1929年 油彩・キャンバス 個人蔵

名品のなかには、一貫して評価の高いもの、後年に評価が逆転したもの、専門家よりも大衆に支持されたものなど、さまざまなタイプがあるが、そうした紆余曲折を経て現在に至る作品を通して、名品が名品たる由縁や、時代と名品の関係を考える。それが本展のテーマなのだ。

本展の会期は6日間しかないが、そこには「どんな苦境でも展覧会を届けたい!」という蓑館長と職員の情熱がこもっている。その意気込みと時代を超えた名品を楽しめる本展は、後年まで語り継がれる展覧会になるかもしれない。伝説の目撃者になりたい人はぜひ。

観覧は公式サイトでの事前予約制で、観覧希望日の前日17時までに予約が必要となる。詳細は同サイトで必ずご確認を。料金は一般1300円。

文/小吹隆文(美術ライター)

『開館50周年 超・名品展』

期間:2020年6月2日(火)~7日(日)※会期中無休 
時間:10:00~18:00(入場は閉館17:30まで)  
会場:兵庫県立美術館(神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 HAT神戸内)
料金:一般1300円、大学生900円、高校生以下無料 
電話: 078-262-0901

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