岩井俊二監督リモート撮影の最新作、ネット配信から劇場へ

2020.7.8 17:15

劇場版『8日で死んだ怪獣の12日の物語』ポスタービジュアル ⓒ日本映画専門チャンネル/ロックウェルアイズ

(写真5枚)

「コロナ禍でも最新のエンタテインメントを」と岩井俊二監督、斎藤工、武井壮、樋口真嗣監督がタッグを組んでYouTube配信された『8日で死んだ怪獣の12日の物語』。同作の劇場版が、7月31日より全国のミニシアターで上映される。

本作品は、SNSで樋口監督ら5人の監督が発動したリレーチャレンジ動画企画『カプセル怪獣計画』の番外編。岩井監督が、「その趣旨をちょっと誤解して、じぶんなりのショートストーリーを考えてしまいました」と映像化につながったという。

主人公・サトウタクミ(斎藤工)が小さな怪獣の卵を通販で購入し、毎日育てていくと思いがけない怪獣に成長していくという物語。配信版全12話にはさまざまな形態の怪獣とサトウとの日々が描かれ、情緒的なBGMや感動的なラストなど見応えのある内容が好評を得た。

劇場版にはサトウの先輩を演じた武井壮も引きつづき出演。さらに、「この役を演じられるのはのんしかいない」という岩井監督からのラブコールに応えて、通販で宇宙人を買ったという丸戸のん役をのんが、ユーチューバー・もえかす役を穂志もえかが演じる。

斎藤は劇場版公開にあたり、「作品自体が第二形態へと大きく変貌を遂げました。他に類を見ないこの進化型怪獣(映画)の目的・ミッションは、人類の平和と、ミニシアターを中心とした映画館の救済です。映画を愛するみなさまに、岩井俊二監督・我々の想いが届く事を願っております」とコメント。

また岩井監督は、「この作品を作ることそのものがコロナ禍にあって自分のできるせめてもの抵抗だった気がします。気の休まらない日々のなか、この作品が誰かのせめてもの気休めになってくれたら。そんな想いです」と話している。

本作は、売上の一部をミニシアター支援に充てる特別興業を予定。ネット上では「楽しみ。しっかり劇場で受け止めたい」という声が多いなか、「まだ上映館少ない・・・。これから増えてくれることを願ってます。関西でやってくれないと泣いてしまう」という願いも。

上映が決定しているのは、7月8日時点で全国14館(東北6、関東4、中部3、中・四国1)。配信版は公式アカウント「岩井俊二映画祭チャンネル」で全話配信中。

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