「感染した人に罪はない」負のスパイラルに陥らないよう嘆願

2020.7.9 18:15

大阪府配布資料より「新型コロナウイルス感染症に伴う偏見・差別に気づくために、について」

(写真2枚)

大阪府は7月8日、感染症拡大防止の資料「新型コロナウイルス感染症に伴う偏見・差別に気づくために」を学校再開に合わせた6月19日に府立学校に送付したことを発表。府内での感染者も増えるなか、吉村洋文知事は「感染した人に罪はないため、冷静な判断と行動をしてほしい」と訴えた。

この日、府は日本赤十字社が公表している「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!」を紹介。

そこにはまず、病気が発生すると未知のウイルスで人々に不安が生まれ、次にウイルスに関わる人を遠ざけることで差別が生まれ、さらに差別を受けるのが怖くて受診をためらった結果として病気の拡散を招く「負のスパイラル」に陥ると書かれている。

これに対し、「これを断ち切るには感染者と接して命を守る活動をしてくれている医療従事者や社会を支える職業を支える方々への敬意と感謝の気持ちを持ってほしい」と吉村知事。

さらに、「特に、感染者が出た学校に通う子どもを避けるといったことは控えてほしい。保健所はきちんと濃厚接触者を把握して、検査・消毒体制もとっている。感染した人に罪はないため、冷静な判断と行動を」と訴えた。

また府内での感染者が連日、20代から30代を中心に複数名判明している状況については、「感染経路が不明でも、うっすら分かっている人も多い。東京ではホストクラブ、埼玉ではキャバクラ、鹿児島ではショーパブでクラスターが出ていると報道され、大阪はミナミのバー。同じような業態のなかで広がっていて、震源地は明らか。大阪のみなさんには、このような業態や夜の町には気を付けていただきたい」と語った。

取材・文・写真/岡田由佳子

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