閉店する滋賀初の百貨店の回顧展、斬新な広告も

2020.8.13 07:15

一級建築士・本田明氏が所蔵していた写真を拝借。当時の姿がしのばれる

(写真7枚)

昭和51年オープンの「西武大津店」(大津市におの浜)が8月31日に閉店。現在は44年の歴史を振りかえるパネル展『44年のあゆみ展』が、同館の7階にて開催中だ。

販売促進担当の水上隆之さんは「閉店の知らせはショックでした」と話すものの「残りの時間で私たちができることを」との思いから同展を企画したという。

7階レストランフロアの空きスペースを利用して、写真やポスター、チラシなど計100点を展示。同店が保有する資料のほか、地元のテレビ局・びわ湖放送に協力をあおいで画像化した過去のニュース映像や、地元の一級建築士・本田明氏が一眼レフカメラで撮影した、建設中の様子や開業当時のにぎわいも目にすることができる。

展示物の中には、ネッシーを思わせる湖の写真に「6月某日、びわ湖に出るぞ」とだけ書かれた、開店を予告する新聞の一面広告も。水上さんは「店名も何も書かずに宣伝するなんて、今では考えられないですよね。当時の方はこの紙面をご覧になり、ワクワクしながら開店を待っていてくださったのではないでしょうか」と感慨深げに語ってくれた。

全盛期を知るミドル、シニア世代が中心に来場。買い物のついでに寄ったと言う70代の親子は「こんな時もあったね」「閉店してしまうなんて寂しくなるわ」と、パネルを指さしながらじっくり観覧していた。同展は8月31日まで、観覧無料。営業時間は10時〜19時半。

取材・文・写真/中河桃子

『44年のあゆみ展』

期間:〜2020年8月31日(月)
時間:10:00〜19:30
会場:西武大津店 7階特設会場(大津市におの浜2-3-1)
料金:無料

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