死亡リスク高の高齢者に向け、検査優先など大阪がコロナ対策

2020.8.20 18:45

大阪府の配布資料より「陽性者の年齢区分の推移」

(写真20枚)

大阪府が新型コロナウイルス対策本部会議を8月19日実施。現在、高齢者と基礎疾患を持つ人の重傷者や死亡が増えていることから、高齢者とその家族、医療機関と高齢者施設の職員に対し検査の優先実施や感染防止対策の徹底などを呼び掛けた。

第2波が始まったとする7月初旬には、40歳未満の若者を中心に夜の街関連での感染が多かった大阪府。その後、ミナミの一部地域に対し休業と時間短縮の要請をおこない、府全体の40歳未満と夜の街関連の陽性者は減少傾向を見せている。

一方、高齢者施設や障がい者施設などでは7月25日以降、19カ所でクラスターが発生。高齢者や基礎疾患のある人が施設や家族を通じて感染し、重症化するケースが増えている。

6月14日から8月18日までに亡くなられたのは30人で、そののうち70歳以上が25人、基礎疾患のあった人は22人。この現状から府は、施設などの職員や高齢の入所者らで少しでも症状のある人には検査を優先して実施できるよう求めていくという。

さらに感染リスクの高いエリアでの行動は避けることや、施設全体での感染防止対策強化を訴えた府。会議終了後の囲み会見で大阪府の吉村洋文知事は、「高齢者にできるだけうつさないよう、1人ひとりにお願いしたい」と呼び掛けた。

取材・文・写真/岡田由佳子

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