1990年代、大阪と京都のささやかな日常を撮った写真展

「大阪環状線 海まわり」より《八幡屋公園 時間に遅れた野球少年 田中3丁目 1992.04.26》
写真家・妹尾豊孝による、1990年代の大阪と京都をテーマにした個展『大阪環状線 海回り』と『5,000,000歩の京都』が、「入江泰吉記念奈良市写真美術館」(奈良県奈良市)で、8月29日よりおこなわれる。
1940年岡山市生まれで、その後福岡県で育った妹尾。大阪の会社に就職した彼は40歳の時に写真家を志し、以後関西を拠点に活動を続けてきた。本展のうち『大阪環状線 海回り』は彼のデビュー作で、環状線の西側にある福島区、此花区、西区、大正区の、海沿い・川沿いの地域を撮ったスナップ写真だ。作品に写っているのは、市井の人々が見せるささやかなドラマ。庶民の日常を共感とともに捉えた作品は、現代の我々にもストレートに突き刺さる。

一方『5,000,000歩の京都』は、取材地を京都に移して撮影されたシリーズだ。タイトルの数字は、京都を撮り始めた時からつけていた万歩計の数字を合計したもので、彼がどれだけ丹念に街を歩いたかが分かる。やはり街や庶民の日常を捉えているが、大阪と京都の違いなのか、どことなく違う雰囲気が感じられて興味深い。
令和の今、平成(1990年代)の人々を捉えた写真を見る。何が変わったのか、何も変わっていないのか、当時を思い出しながら鑑賞するのも良いだろう。期間は11月15日まで、料金は一般500円。9月20日には、妹尾と百々俊二さん(入江泰吉記念奈良市写真美術館館長)のギャラリートークも予定されている。
文/小吹隆文(美術ライター)
妹尾豊孝写真展「大阪環状線海まわり」「5,000,000歩 の京都」
期間:2020年8月29日(土)~11月15日(日)※月曜休(9/21開館、9/23・11/4休館)
時間:9:30~17:00 ※入館は16:30まで
会場:入江泰吉記念奈良市写真美術館(奈良県奈良市高畑町600-1)
料金:一般500円、大高生200円、中小生100円
電話:0742-22-9811
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