新世代ラッパー・TAEYO「チャラチャラしたのは苦手」

1stEP『ORANGE』でメジャーデビューを果たしたTAEYO
テヤンボーイ(Taeyoung Boy)名義で発表してきた音源が話題を集め、メジャーデビューを機に改名し、初のEP『ORANGE』を7月にリリースした新世代ラッパーのTAEYO(タイヨウ)。
トラップなどの最新ビートをいち早く乗りこなしてきた彼だが、今回の『ORANGE』では数々のヒット曲を手がけてきたBACHLOGICらのキャリア豊かな名プロデューサーたちが手掛けた心地よいトラックに乗せ、よりメロウで内向的なサマー・ヴァイブに満ちた新境地を提示している。
曲によってはサーフ・ロック的なアプローチまでも示し、現行の米国ヒップホップの最先端ともリンクする音世界で新たな可能性を切り開く彼に、これまでのキャリアと最新作について語ってもらった。
取材・文/吉本秀純 写真/木村華子
「自分の弱い部分とかも素直に表現するようになった」
──まだ21歳だった2015年から、無料音楽サービス「SoundCloud」に音源をアップして活動をスタートさせていたTAEYOさんですが、日本語ラップを本格的に聴き始めたのは20歳を越えてからだったそうで。
そうですね。日本のラップ・シーンのことも知らなかったし、興味も持たなかったんですけど。20歳を越えてからSIMI LABで活動していたラッパーのQNくんと知り合ったり、SEEDAさんのアルバムを聴いたりしてからですね。
SoundCloudに音源をアップしていたのも、もともと好きだったソウレクション(注:LAを拠点とする人気サウンド・レーベル)が上げているビートとかに遊びでラップを乗せたりしていただけでしたね。

──その前にヒップホップを聴く最初の入口になったのは、洋楽ですか?
最初の入口になったのは、小学生の時にラジオで流れているのを聴いて好きになったブラック・アイド・ピーズですかね。そこからカニエ・ウェストやジェイ-Zを聴くようになって、R&Bもちょうどニーヨやリアーナが日本でも人気を集めた頃でよく聴いたし、親がよく聴いていたノラ・ジョーンズやローリン・ヒル、ジャック・ジョンソンとかも好きでした。
ただ、日本語のリリックの世界観ではDef Techのマイクロさんの影響をすごく受けていて、今回のEPでもシークレットトラックとして7曲目に入っている『Grey』という曲はその影響が強く出ていると思います。
──自分でもラップするようになってからは、そんなに試行錯誤はなかったですか?
いや、とりあえず最初に録音した自分の声を聴いたときには、あまりカッコいい声ではないし、ラッパー向きの声でもないから結構「キモいな」という感じだったんですけど(笑)。それをQNくんに聴かせたら「あ、いいね」となって周りの反応も良かったので、それはそれで良かったです。
──そして、テヤンボーイ名義での活動を経て、今回のメジャー進出のタイミングでTAEYOに改名してデビューEPをリリースしたわけですが。トラップ色が強かったテヤンボーイ名義の時期と比べると、サウンドの方向性もメロウさを増したボーカルのスタイルも明らかに変化を遂げていますよね。
まず音の面に関しては、テヤンボーイ名義の時代から周りにいたヒップホップのプロデューサーなどのチームがいるんですけど、今回はそういう人達は一切入れずに、最初にお願いしたのはBL(BACHLOGIC)さんでした。
その後にChaki(Zulu)さんや、スタジオのエンジニアのCelsior Coupeにもお願いして、最終的にはこうなったという感じです。リリックや自分の歌い方に関しては、とりあえずChakiさんにすごく助けられたところが大きかったんですけど。
テヤンボーイ時代で今言いたいことは結構言ってしまったし、トラップは同じような音で同じことを言う人も増えて飽きてしまってやりたくなかったので、なぜこのタイミングで自分はメジャー・デビューするのかの理由も考え直しながら、もっと自分の弱い部分とかも素直に表現するようになりました。
言葉遣いとかはそこまで大幅に変わっていないと思うんですけど、歌い方やニュアンスといった表現の仕方は、いい意味でわかりやすくできたと思っています。ラップひとつを取っても、言葉の入ってきやすさとかが前よりも良くなってきたんじゃないかと。
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