吉野家・初の黒毛和牛すき鍋、食肉バイヤーの悲願が実現

2020.10.4 21:00

吉野家「黒毛和牛すき鍋膳」998円(税抜)。テイクアウトも可能

(写真2枚)

牛丼チェーンの「吉野家」(本社:東京都中央区)は、10月5日11時より、創業以来初となる黒毛和牛を使った新メニュー「黒毛和牛すき鍋膳」(998円)を数量限定で発売する。

「黒毛和牛すき鍋」は、鉄鍋に黒毛和牛を生肉の状態で入れ、白菜、玉ネギ、長ネギ、ニンジン、絹豆腐、きしめん、お麩と共に特製すきやきのタレで煮込んで提供。黒毛和牛の旨みや甘みが具材にしっかりと染み込んでいるのが特徴だ。

社員向けの新商品試食会では、日頃牛肉を食べ慣れている彼らがひと口食べて感嘆の声をあげる姿が続出したという。

使用する牛肉は牛丼と同じくバラ肉にこだわった。和牛は融点が低く加熱すると脂が溶けやすいため、鍋で煮ても食べ応えがある赤身が多い大判のすきやき肉を厳選。肉の厚さは0.1ミリ単位で試作と試食を繰り返し、結果1.5ミリがベストということになった。

今回の黒毛和牛メニューは、吉野家の食肉バイヤーの足掛け7年にわたる悲願を達成した形だ。これまでも「和牛は香りが非常に良く、加熱することで香りも味わいも一層引き立つため鍋の具材には最適なはず。和牛で鍋を作ることができたら絶対に美味しい」と確信しながらも、食材調達や価格設定、商品開発の難しさから導入には至っていなかったという。

「コロナ禍の影響で、国内の牛肉市場における生産と消費のバランスが適正でない状況が続いています。牛肉を主軸にする吉野家は、このような状況だからこそ和牛を使用した新商品を販売し、国内牛肉の消費拡大や和牛畜産農家の方々の支援に貢献できれば」と広報担当者は語る。

「黒毛和牛すき鍋」は一部を除く全国の店舗で約50万食の販売を予定しており、売り切れ次第終了となる。

また、同日から冬の定番人気メニューの「牛すき鍋膳」(648円・税抜)も販売スタート。こちらは278円(税抜)の追加で肉の量を2倍にすることも可能だ。いずれもテイクアウトOK。

※テイクアウトには漬物はつきません。一部の店舗ではコンロではなく鍋敷での提供となる場合も。

文/早見真実

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