80名の職人が制作したエヴァ刀剣が京都に、アスカの新作も

2020.10.6 17:15

作品に登場する刀剣「マゴロクソード」をモチーフに作られた刀剣

(写真5枚)

テーマパーク「東映太秦映画村」(京都市右京区)の新アトラクションエリア「エヴァンゲリオン京都基地」が10月3日オープン。同日よりアニメの世界観と刀剣を融合させた展覧会『ヱヴァンゲリヲンと日本刀展』が開催されている。

今となれば刀剣人気は珍しくないが、同展が最初におこなわれたのはゲームアプリ『刀剣乱舞』がヒットする前の2012年。刀剣は「伝統工芸の総合芸術」と呼ばれるほど格式が高い美術品のため、「全日本刀匠会」に依頼された際は、「アニメ作品とのコラボレーションなんて・・・」と反対する声もあったそう。

「ただ、今のままでは確実に業界は衰退する。この企画に賛同してくれた職人たちはみんな、何とか事態を変えなければという一心でした。刀剣業界の進退を賭けた企画だからこそ、私たちの持てる技術と経験を注ぎきりました」と、展示品の刀装金具を担当した刀身彫刻・装剣金工師の木下宗憲(雅号 宗風)さんは振りかえる。

日本各地をはじめ、スペインやパリまでも巡回し、エヴァ・刀剣ファンが訪れ、述べ60万人を動員するほど大成功。今回は目玉でもある3mを超す大型作品「ロンギヌスの槍」をはじめ、総勢約80人の職人が手掛けた23点が展示される。

そのなかでも注目は、初披露となる映画村所蔵「式波・アスカ・ラングレー仕様 太刀」。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』で着用した、プラグスーツをモチーフに拵(こしらえ)デザインされ、鞘(さや)の裏表にドイツ語と日本語(中国故事)で戒めの言葉が書かれている。

東映京都スタジオ管理部兼企画制作部の洲崎哲嘉さんは、「丹精込めた奥深い伝統工芸の世界と、日本の新しい文化であるアニメーションとの『融合』をご紹介する機会に恵まれ非常に光栄です」と語り、「ソードアクションの聖地」呼ばれた東映京都と刀剣展との巡り合わせを喜んだ。

期間は12月20日まで、入場料大人1000円ほか(別途入村料が必要)。

(C)カラー

取材・文・写真/中河桃子

『ヱヴァンゲリヲンと日本刀展』

期間:2020年10月3日(土)~12月20日(日)
時間:9:00~17:00(12月~は10:00~、入場は16:00まで)
会場:京都市右京区太秦東蜂岡町10 東映太秦映画村パディオス3F
料金:大人1,000円、3歳以上中学生未満800円※別途入村料が必要、入場制限の可能性あり
時間:0570-064349

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