全国でDV相談が2割増「我慢せず相談へ」大阪で啓発活動

2020.10.25 10:15

会見でのフリップより「女性に対する暴力(DV)の状況」について(10月21日・大阪府庁)

(写真4枚)

新型コロナウイルス感染症が流行するなか、全国・大阪府ともに配偶者などからの暴力(DV)相談件数は前年と比べ約2割増加。これを受け、府では啓蒙活動に力を入れる。

2020年4月から7月までのDV被害の相談件数は、全国で5万1959件(前年同期4万4661件)、大阪が1540件(同1258件)と2割増加。

その一方で、2019年8月に実施された府民調査では、DV被害を受けていることを誰にも相談しなかった人が約4割にのぼることがわかっている。

このうち相談しなかった理由の約3割は、「自分さえ我慢すればなんとかこのままやっていけると思った」と、相談までに至らないケースも少なくない。

これらより府では、DVを含むさまざまな相談窓口を女性の視点でまとめた「女性のためのコロナ渦に関連する情報サイト」を開設。

国が10月から開始した全国共通ダイヤル「DV相談ナビ」サービス「♯8008(はれれば)」とともに24時間体制で相談に対応する。

また、11月12日から啓発活動として「女性に対する暴力をなくす運動」を実施。「太陽の塔」や「天保山大観覧車」など、府内各所でのパープルライトアップやセミナーを開催し、啓発活動が進められる。

10月21日におこなわれた定例会見で吉村知事は、「今回のコロナ禍において相談件数が増えていることを見ると、潜在的に相談したくてもできないという人も増えているんじゃないか。ぜひ、相談していただきたい」と語った。

取材・文・写真/岡田由佳子

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