職人芸を目の前で、京都の人気和菓子店が茶寮オープン

栗を使った生菓子単品「栗きんとん」(700円)と、祇園辻利の抹茶を使った「抹茶」(600円)。「生菓子単品」(干菓子付き・600円~)や「最中3種盛り」(700円)なども
京都の和菓子文化の一端を担う「千本玉壽軒」が、「茶寮 SENTAMA(せんたま)」(京都市上京区)を10月14日にオープン。これまでは販売のみだったが、気軽に職人の技を味わえる空間となっている。
「本家玉壽軒」で修業を積んだ先代によって、昭和13年に創業した同店。3代目を継いだ主人・元島真弥さんは、日頃から「職人はお客さまのお顔を見る機会が少ない」と感じていたなか、北隣の日本家屋が空き家になったことから、念願の茶寮を計画。
気軽に和菓子が食べられる場所を作ること、職人が客とコミュニケーションをとれる機会を目的に、建物をリノベーション。靴を脱いで2階に上がってくつろげるスタイルで、職人の技を見ることができるカウンターと、座敷にテーブルが設けられた。
メニューは季節の生菓子と干菓子がセットになった「季節限定メニュー」(800円)や、茶寮限定の和風パウンドケーキ「丹の幸」(1ピース400円)などで、どれも全国各地の厳選された素材の風味を活かし、現代風にやや甘さをおさえた味わいに。生菓子の種類によっては、和菓子職人がカウンター席の前で仕上げてくれるサービスが喜ばれているという。
また、同店の職人らは茶道を嗜んでいるため、「抹茶」(600円)を注文すると釜の湯で点てるサービスも。元島さんは、「茶道の目的はお客さまをもてなすこと。だから作法を気にせずお茶を楽しんでください」と話す。
今後は、客の反応を見ながら季節のメニューを変えていきたいとのことで、冬季は温かいぜんざいなど、お椀ものが登場する予定だ。営業は10時~16時。
取材・文・写真/中河桃子
「茶寮 SENTAMA」
2020年10月14日(水)オープン
住所:京都市上京区千本通今出川上ル上善寺町93
営業:10:00~16:00 水曜休
電話:075-461-5747
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