憑依型・ロバート秋山のキャラ作り「理解されないことも多い」

2020.11.25 20:45

大阪・天神橋筋商店街にある喫茶店でインタビューを受けるロバート秋山(撮影協力:珈琲館 麗門)

(写真10枚)

「心斎橋PARCO(パルコ)」で11月29日まで、『YOKO FUCHIGAMI プチプチブティック』が期間限定オープン。これはお笑い芸人のロバート・秋山竜次がさまざまなクリエイターに扮する企画『クリエイターズ・ファイル』の代表キャラクターのグッズショップだ。

そんな世界的ファッションデザイナー・YOKO FUCHIGAMIをはじめ、天才子役、スーパーキッズダンサー、また『史上空前!!笑いの祭典 ザ・ドリームマッチ2020』(TBS系)で披露したカメラマンなど、これまでも実際にいそうなクセの強いキャラクターに扮してきた秋山。

彼はいったい、どのようにしてネタを生んでいるのか。今回は、『クリエイターズ・ファイル』の今後の展開についても絡めながら、キャラクター作りについて秋山に話を訊いた。

取材・文/田辺ユウキ

「この人を出せば視聴数が上がる」みたいなことはしたくない

──人気企画『クリエイターズ・ファイル』が2021年にNetflixで全世界同時配信されることが発表されましたね。

「世界配信」という漢字四文字でトンデモない感じに見えますけど、やることはまったく変わらないです。いつも撮影場所、衣装、カツラだけ用意して、あとはおじさんのカメラマンひとりと何人かのスタッフの少人数で、ケラケラと笑いながら当日に現場でいろいろ決めながらやっていますから。

──『クリエイターズ・ファイル』の登場キャラクターはみんな良い感じに胡散臭くて、「実際にいるような、いないような」という絶妙なラインをいっていますね。

全体的に「こういうジャンルの人をやりたい」ということは考えているんですけど、でもピンポイントで「この人みたい」とかはないんです。こういう人ってこんな服を着てそうだなとか、こういうこと言いそうとか。職業や人のこともあまり調べ過ぎず、まずイメージでキャラクターを創っていきます。

──そのあたりも結構、ざっくりしているんですね。

自分の引き出しからいろいろ引っぱってきて、フワッとした入口で遊ぶのがおもしろい。メイクなどを仕上げていって、鏡を見たとき「いるいる!」となる瞬間が1番楽しいですね。

──でもそれは、秋山さんがこれまでいろんなものをたくさん見てきたから出来ることですよね。

そうかも知れません。たとえば今度、伝説の女子プロレスラーのネタをやるんですが、それも自分のなかでモデルを断定させず、とりあえず小学校のときに見ていた昭和の女性のプロレスラーを何となく思い出して、キャラクターを作っていきました。今は引退して、現役とは真逆のライフスタイルを送っているとか。

──プロレス時代は凶悪だったけど、引退後はめちゃくちゃ温厚になっているみたいな(笑)。

例えばインタビューのときも、昔の出来事について触れると「ちょっともう、この部分は・・・」とNG出したり、ひと回り下の人と結婚してそうだったり。

──想像できます(笑)。

このネタに関しても、撮影の3日前にスタッフから「どうします?」と尋ねられて、「とりあえずリングっぽい場所だけ用意してください。それと当日、パーマっぽいヘアスタイルを作ってください」という感じ。あとはケータイにたまっているネタと、直前に思いついたアイデアをミックスさせていくんです。

──何かになりきるといえば、ロバートの相方である山本博さんが、映画『アンダードッグ』ですごく良い演技をされていました。助演男優賞級でした!

あ、ボクシングの映画ですよね! 良い演技していましたか。あいつはね、自分で自分を殺すことができるんですよ。

──なるほど。

だって、いつもエキストラみたいな感じですからね(笑)。それくらい自分を殺せる。もしかすると役者に向いているのかもしれません。

『YOKO FUCHIGAMI PETIT PETIT BOUTIQUE』

期間:2020年11月20日(金)~29日(日)
時間:10:00~20:00 ※最終日18時閉場 
※感染症拡大防止の観点などから入場者数の制限、営業時間の変更及び休業となる場合あり
会場:心斎橋PARCO 9F イベントスペース(大阪市中央区心斎橋筋1-8-3)
料金:入場無料

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本