大阪府・初感染から1年「次の1年はコロナを乗り越えたい」

2021.1.27 19:00

会見でのフリップより「高齢者施設・スマホ検査センターの状況」(1月27日・大阪府庁)

(写真2枚)

大阪府内で新型コロナウイルス感染者が初めて判明してから、1月29日で1年。27日に実施された知事定例会見で吉村洋文知事は、「とにかく判断してきた1年だった」と振りかえった。

大阪モデルの構築やコロナ専門病院、宿泊療養施設・・・、とまさに走りながらコロナ対策を進めてきた大阪府。

この1年に対して吉村知事は、「未知のウイルスが入ってきて、1年はあっという間だった。情報を開示しながら判断し、振りかえれば正解も不正解もあるが、本当に府民、事業者、医療関係者のみなさんにご協力いただいている。協力に感謝を申し上げたい」と感謝とともに所見を述べた。

今後については、「何とかこの状態を脱却し、大阪が力を発揮できるようにしたい。ワクチンは明るい兆しになるし、ゲームチェンジャーになる。その体制もしっかり整え、次の1年はコロナを乗り越える1年にしたい」と決意を語った。

この日の会見では、高齢者施設でのクラスターを防止するため設置された「スマホ検査センター」の状況を紹介。1月21日~26日で620件を受け付けて398人の検体から15人の陽性者が判明。保健所が陽性者の出たすべての施設に対し、クラスター対応をおこなったという。

吉村知事は、「52件は自宅からの申し込み。保健所や診療所に行かなくても検査につなげられ、ハードルを下げることができた。非常に効果のある取り組みだと思う」と評価。

一方で、「222件は検体の提出がなく、不一致やタイムラグなどが課題」と新たな改善点も説明した。

また緊急事態宣言についても触れ、「宣言の効果はまだ見極められない。府の解除判断は1日の陽性者313名が基準の値なので今週と来週頭の数字を分析して判断したい。宣言解除は国の判断になるが、来週の会議を経て府としてどう考えるかをきちんと国に伝えたい」と話した。

大阪の感染状況は25日に273人、26日は343人、27日が357人。1月前半に500~600人の陽性者が出ていたころに比べれば減少したように見えるものの、再度増加傾向にある。

取材・文・写真/岡田由佳子

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