閉店のハードロックカフェ大阪に長蛇の列「本当にさびしい」

2021.1.29 18:30

「ハードロックカフェ大阪」閉店のニュースを知り列を作るファンら(1月28日・ハードロックカフェ大阪)

(写真7枚)

2021年1月31日で、29年の歴史に幕を下ろすアメリカンレストラン「ハードロックカフェ大阪」(大阪市中央区)。ニュースサイトで閉店が公になって以来、なごりを惜しむ人たちが昼夜を問わず長蛇の列を作っている。

イギリス生まれの「ハードロックカフェ」は、ボリュームや味も本場そのもののアメリカ料理が楽しめるお店。さらにマイケル・ジャクソン、マドンナ、エルビス・プレスリーなど有名アーティストの楽器や衣装といった「メモラビリア」が多数展示され、「ロックのスミソニアン博物館」とも評されている。

日本の2号店となる大阪店は1992年、現在は「なんばパークス」(大阪市浪速区)となっている、「大阪球場跡地」にオープン。洋楽ファンを中心に絶大な人気を集め、来日した大物アーティストが来店することも多かったが、2001年に大阪球場跡地の再開発により、現在の本町に移転した。

筆者が訪問した日は、平日のランチタイムを過ぎた時間にも関わらず、入店まで40分待ち。店内では、子どもの顔ぐらいの大きさがあるハンバーガーや、パフェのようなボリュームのミルクシェイクなどのメニューを、さまざまな年代の人たちが楽しんでいた。また店内にあるメモラビリアの数々をバックに、記念撮影をおこなう人も。

大阪市内から子どもと来ていた40代・女性は、「誕生日にはいろいろなプレゼントやバースデーコールがあったので、毎年来ていたし、子どもの誕生パーティーもここでやりました」と振りかえる。

また、「USJにもお店があるけど、こっちの方が足を運びやすい。ナチョスが好きなので、最後に食べておこうと思います」と語った。

さらに、音楽仲間だという和泉市の50代・女性と尼崎市の60代・女性は、「音楽仲間が集まるときは、だいたいこのお店でハンバーガーを食べてました。店内のステージでバンド演奏したこともあります」と、音楽好きならではの思い出を。

また、「海外のハードロックカフェも何軒か行ったけど、大阪店に比べたら大味に思えましたね。(大阪店限定の)ぶたたまバーガーもおいしかったし、なくなるのは本当にさびしい」と別れを惜しんだ。

31日までの営業時間は昼11時~夜8時。なお、閉店に関して運営元のWDIは「コメントできない」としており、関西では「ユニバーサル・シティウォーク大阪店」(大阪市此花区)と「京都店」(京都市東山区、現在ロックショップのみ)の2店舗となる。

取材・文・写真/吉永美和子

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