崖っぷちの駅弁屋、放っておけない精神で夕食難民を応援

2021.2.5 07:45

「淡路屋」で一番人気の駅弁「ひっぱりだこ飯」1080円

(写真2枚)

緊急事態宣言による飲食店の時短営業要請を受け、老舗弁当店「淡路屋」(神戸市東灘区)が、仕事帰りの「夕食難民」を応援する企画をスタートした。

これは、真ダコや穴子、季節の野菜を楽しめる名物駅弁「ひっぱりだこ飯」など、1000円以上の弁当は800円に割引されるというもの。また、兵庫の素材が詰まった「明石のおにぎり弁当」など1000円未満の弁当は、いずれも600円で購入できる(土産商品・菓子・飲料は対象外)。

同社常務取締役の柳本雄基さんが夜8時過ぎに街を歩いていた際、「店、全部閉まってるやん」「毎日コンビニや」と嘆いている人たちの声を耳にし、「我々も困っていますが、やむなく出勤されてるみなさんも困っている。頑張っている人に何かできないか」と、放っておけない精神で企画したと話す。

コロナ禍での苦境のなか、駅弁文化を盛り上げる取り組みを続けている同店。新幹線を中心に駅利用者が減り、売り上げは8割以上激減しており「まさに崖っぷち状態です。でも、何があっても諦めないのがモットー!」と、柳本さん。

今年1月にはお客からの要望に応え、人気弁当の蓋のみを商品化したユニークな陶器製「ひっぱりだこの蓋」を販売したところ、あっという間に完売し再販されるほど好評だという。

同イベントは「淡路屋 (JR)神戸駅店」にて、平日の19時半~21時のみ実施(営業を1時間延長)。緊急事態宣言発出中は継続して実施予定で、各日売り切れ次第、終了となる。

取材・文/塩屋薫

「淡路屋 神戸駅店」

住所:神戸市中央区相生町3-1-1 (JR神戸駅コンコース)
営業:7:00~20:00 ※フェア実施時間は19:30~21:00(延長営業)
電話:078-351-1682

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