思い出の劇場で「幽霊刑事」に。月組・珠城りょうの主演作を生中継

2021.2.17 11:45

スタイリッシュな扮装がきまっている珠城りょう。実は幽霊という異色の刑事役に挑む

(写真1枚)

4年以上にわたり、月組トップスターとして頼もしく組をリードしてきた珠城(たまき)りょう。2021年8月で宝塚歌劇団を卒業することを発表しているが、最後の大劇場公演の前に、「宝塚バウホール」で『幽霊刑事(デカ)~サヨナラする、その前に~』(3月7日~23日)に主演、3月20日15時半の公演がライブ中継・ライブ配信される。

数々のミステリー小説を発表してきた有栖川有栖の傑作『幽霊刑事』を、ベテラン演出家・石田昌也がミュージカル化する同作。突然上司に射殺された刑事・神崎達也(珠城りょう)が、幽霊となったことに戸惑いつつ、事件の真相に迫っていくハートウォーミングな本格推理エンタテインメントだ。

男役らしいスタイルに恵まれた珠城は、これまでもトップとしてナチュラルにサラリーマン役までこなしてきたが、「幽霊刑事」という役柄は新境地。ハンサムで優秀な誠意あふれる人という、原作のイメージを活かしつつ、身近な人を想う優しさや、仕事への熱血さがのぞくキャラクターを、珠城ならではの芝居心で見せてくれるだろう。

また同作の要となるのが、幽霊である神崎の姿と声を唯一見聞きできる、警察学校同期刑事・早川篤とのタッグ。霊媒体質の早川役は、下級生時代から珠城と多くの作品で共演してきた男役スター・鳳月 杏(ほうづき あん)が演じる。

幽霊となった神崎が、初めて早川と対面するときのチグハグなやり取りなど、クスッと笑える場面をはさみつつ、ともに事件を捜査する最強のバディ感を、2人が自然に醸し出すはず。

同作にはほかに、神崎の母親や婚約者、同僚、老人の幽霊、女泥棒などが登場。副題に「サヨナラする、その前に」とある通り、さまざまな心の触れあいと別れが、珠城のサヨナラとも重なる形で温かく描かれるのではないだろうか。

また、珠城にとって約500席の「宝塚バウホール」は、下級生時代から何度も出演し、成長のきっかけとなった主演作が多く、1月に同劇場で行われた主演ライブでも、深い思い入れを語っていた。あらためてこの濃密な空間でどのような芝居を披露するのか、しっかりと見届けよう。

全国映画館でおこなわれるライブ中継のチケットは、先行抽選販売が2月19日から2月24日、一般発売詳細は未定。料金は全席指定で4400円。ライブ配信は「Rakuten TV」および「U-NEXT」にて。販売は3月6日から3月20日、料金は3500円。いずれも3月20日15時半開演の公演で実施。

文/小野寺亜紀

宝塚歌劇 月組宝塚バウホール公演 『幽霊刑事(デカ)~サヨナラする、その前に~』

●ライブ中継
日時:2021年3月20日(土・祝)15時半開演
料金:4400円(全席指定)

●ライブ配信
日時:2021年3月20日(土・祝)15時半開演
視聴方法:「Rakuten TV」および「U-NEXT」にて配信
料金:3500円

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