薫り立つエレガンス、アール・ヌーヴォー代表画家の展示が堺で

2021.3.26 06:15

アルフォンス・ミュシャ『カレンダー1898年4月-6月:ショコラ・メキシカン』 1898年 リトグラフ、紙 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市)蔵

(写真7枚)

19世紀末から20世紀初頭のパリで活躍したチェコ出身の芸術家、アルフォンス・ミュシャ(1860~1939)。アール・ヌーヴォー(植物や動物をモチーフにした有機的な芸術・デザイン様式)が大ブームを巻き起こした時代に彗星のごとく現れ、グラフィックデザイナー、イラストレーター、画家として多くの名作を残した。

その作風は、エレガントな女性像と図案化した植物、文字を組み合わせたもの。100年以上前の作品ながら今も多くのファンがおり、根強い人気を保ち続けている彼の作品を多数所蔵する「堺 アルフォンス・ミュシャ館」(堺市堺区)で、『カランドリエ ミュシャと12の月展』と題した展覧会がおこなわれる。
 
展覧会名に「カランドリエ」(フランス語で「カレンダー」の意)とある通り、本展は暦や記念日をテーマにしている。たとえば、ミュシャの代表作で星座をモチーフにした『黄道十二宮』は、カレンダーの原画として制作された。

また、『ミュシャと妻マルシュカの結婚記念日』、『1900年パリ万博開幕日』、『サラ・ベルナールを讃える日』など、彼の生涯にとって重要な日に関する作品をエピソードと共に展覧。

ほかにも、ミュシャと同時代に堺で配布されていた暦や引札が展示されるなど、多彩な内容となっている。期間は3月27日から7月25日まで、一般510円。
 
文/小吹隆文(美術ライター)

『カランドリエ ミュシャと12の月展』

日時:【4月25日〜5月11日休止】2021年3月27日(土)~7月25日(日) ※前期〜5月23日(日)、後期5月27日(木)~、月(祝の場合開館)・4月30日(金)・5月6日(木)・5月25日(火)・5月26日(水)休館
時間:9:30~17:15 ※入館は16:30まで
会場:堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館)(堺市堺区田出井町1-2-200 ベルマージュ堺弐番館)
料金:一般510円、大高生310円、中小生100円
電話:072-222-7227

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