天下人・豊臣秀吉が作り上げた桃山文化の精華が一堂に集結

2021.3.28 06:15

重要文化財『醍醐花見図屏風』 桃山時代・16~17世紀 国立歴史民俗博物館

(写真7枚)

日本史上最大の出世物語の主人公、豊臣秀吉。天下人、太閤と呼ばれた彼は、桃山時代の文化的リーダーでもあった。その精華を紹介する特別展『豊臣の美術』が、4月3日より「大阪市立美術館」(大阪市天王寺区)でおこなわれる。

桃山時代の美術工芸品と言えば、絢爛豪華な障壁画や屏風、華麗な蒔絵を施した漆器、千利休が大成した茶の湯(侘茶)などが思い浮かぶ。その特徴は、とにかく派手なこと(侘茶は渋いので例外)。理由は秀吉自身が派手好みであったことと、長い戦乱の世が終わった開放感や経済発展も作用しているのだろう。豊臣政権下の日本は史上稀に見る元気ハツラツな時代であった。
 
本展では、秀吉の肖像画、優美な蒔絵調度(高台寺蒔絵)、唐物茶道具、刀剣や古文書など、豊臣氏とゆかりの深い美術工芸品約80点が集結する(国宝3件、重要文化財22件を含む)。新型コロナ禍で沈滞ムードが漂う今、豊臣秀吉がもたらした桃山文化はまぶしく見える。みなで元気をもらおうじゃないか。期間は4月3日から5月16日まで、一般1500円。

取材・文/小吹隆文(美術ライター)

『豊臣の美術』

日時:【5月31日まで休館】2021年4月3日(土)~5月16日(日)、月曜休、※5/3(月・祝)開館→『豊臣の美術』は4月26日で閉幕
時間:9:30~17:00 ※入館は16:30まで
会場:大阪市立美術館(大阪市天王寺区茶臼山町1-82)
料金:一般1500円、大高生1000円、中学生以下無料
電話:06-4301-7285(大阪市総合コールセンター)

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