松坂桃李の主演映画、撮影現場は「映らない部分も作り込む」

2021.3.28 18:15

映画『孤狼の血 LEVEL2』撮影風景 (C)2021 「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会

(写真3枚)

広島の架空都市・呉原市を舞台に、警察と暴力団とマスコミの癒着とにらみ合いを熾烈に描く映画『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)。権力で暴力組織を取り仕切る刑事・日岡役を松坂桃李、狂気的な武闘派組長・上林を鈴木亮平、上林組に潜入するスパイ・チンタを村上虹郎が演じる。

2020年10月中旬、同作の撮影現場が一部の取材記者のみに公開された。そこで目にしたのは、役者はもちろん、スタッフらの作品作りへの熱意だった。

  

「めちゃくちゃ気合いが入っている。ありがたいな、という気持ち」(松坂)

まず向かった広島・呉市にあるビルには、物語の時代背景である1991年の広島の屋上遊園地を再現されている。映画のセットとして用意されたタバコの自販機には、200円台の販売価格で旧デザインのセブンスターが並んでいる。またプロ野球チーム「広島東洋カープ」のマスコットキャラクター、カープ坊やの顔ハメ看板も。

1991年の広島の屋上遊園地を再現したセットでの撮影風景 (C)2021 「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会

撮影されていたのは、チンタ(村上)が日岡(松坂)に、上林組の不穏な動きを報告する場面。白石監督は、日没前の数十分間だけ空が美しくオレンジ色に染まる時間帯「マジックアワー」を狙って撮っていた。アクションシーンが多い同作だが、白石監督曰く「ブレイクダウンになるような場面にしたくて」と空を見上げていた。

さらに、椅子に腰掛けて喋るふたりの周囲をカメラが360度まわりながら撮影する、通称「デ・パルマカット」も採用。白石監督は「ふたりの心情に迫るため、芝居を切らず(カットをかけず)に撮りたかった」と言う。両者のやりとりをじっくり堪能できる場面になっている。

撮影の合間、松坂が記者たちのもとへ「今日はありがとうございます」と歩み寄って来てくれた。そして「亮平さんも、虹郎くんもめちゃくちゃ気合いが入っている。ありがたいな、という気持ちです」と笑顔を見せて、また撮影へ戻っていった。

映画『孤狼の血 LEVEL2』

2021年8月20日(金)公開予定
監督:白石和彌
出演:松坂桃李、 鈴木亮平 、村上虹郎、西野七瀬、中村梅雀、斎藤 工、滝藤賢一、中村獅童、吉田鋼太郎
配給:東映

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