だれもが抱える問題描く映画作品「答えを安易につけないことが大事」

2021.4.25 11:45

「シネ・ヌーヴォ」にてリモートでの舞台挨拶をおこなった三澤拓哉監督。観客からの質問タイムも

(写真7枚)

映画『ある殺人、落葉のころに』の公開を記念し、ミニシアター「シネ・ヌーヴォ」(大阪市西区)で4月24日、三澤拓哉監督が舞台挨拶をリモートでおこなった。

『第15回大阪アジアン映画祭』のインディ・フォーラム部門でJAPAN CUTS Award賞を受賞した同作品。神奈川県大磯で暮らす4人の幼馴染が、恩師の死をきっかけに良好だった関係性が崩れていくさまを描き、若者たちの将来への不安、性暴力、老人の介護といった身近な問題が盛り込まれている。

本来は来阪予定だったが緊急事態宣言を受けて、急遽リモート出演となった三澤監督。「緊急事態制限や新型コロナウイルスもそうですが、現在は膨大な情報が流れていて、精査していく必要がある。しかし、陰謀めいたものや不確かなものが混ざっていて、自分が何を信じていいのか分からないという状況も。そんな自分の足元が揺れ動かされてしまうような感覚を物語に投影したいと思いました」と作品に込めた思いを話す。

そのためあえて謎を残した内容となっており、「答えを安易につけないことが大事と思った。これまで見聞きしてきた経験や想像力を活かしてほしい。モヤモヤしたという感想もあるのですが、それは作り手として目指したところではあります」と語った。

注目の若手俳優がそろい、モデルとして活躍する守屋光治、国内外の映像作品に出演する中崎敏、『騙し絵の牙』など映画への出演が続く森優作、舞台だでけなく菅田将暉に楽曲提供するなどミュージシャンとしても活動する永嶋柊吾が出演。関西では、「京都みなみ会館」「シネ・ヌーヴォ」で現在上映中。

『ある殺人、落葉のころに』

監督・脚本:三澤拓哉
出演:守屋光治、中崎敏、森優作、永嶋柊吾、ほか
配給:イハフィルムズ
(C)Takuya Misawa & Wong Fei Pang

関西の映画館:京都みなみ会館(4月23日〜)、シネ・ヌーヴォ(4月24日〜)、元町映画館(近日)

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