関西人なら知っている「モスクワの味」、移転して復活

2021.5.23 07:45

「ピロシキには自信あり!個人的にはカレー風味が好きです」と代表取締役の古角武司(こかどたけし)さん

(写真12枚)

兵庫県尼崎市で幅広い客層に47年間も親しまれてきたカフェベーカリー「モンパルナス」が、大阪府豊中市へ5月1日に移転リニューアル。昔ながらの味を求めて、地元客による行列ができている。

「モンパルナス」の起源となるのは、1947年に神戸市に創業した「パルナス製菓」。中高年であれば、「パルナス パルナス モスクワ~の味~」というCMのフレーズを知っている人も多いはず。高度成長期に関西で一世を風靡し、兵庫・大阪を中心に約280店のチェーン店を数えた大手メーカーだ。

「パルナス製菓」は惜しまれつつ2000年に解散したが、暖簾分けしていたお店「モンパルナス」が変わらずその味を守り続けていた。しかし、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い来店客が激減、危機的な経営状況になったため、3月末に閉店。物販主体のショップとして移転し、今回の復活となった。

「尼崎ではカフェ営業がメインでしたが、新しい店ではベーカリー部門のウェイトを大きくしました」と社長の古角武司さん。旧ソ連最大の国営菓子メーカーである「ボルシェビーク・モスクワ製菓」の職人から技術指導を受けて作られた名物ピロシキをはじめ、ロシアンドーナツ、コッペパンなどのパンが約50種が並ぶ。

オープン後の週末・祝日は開店と同時にお客が訪れ、「名物のピロシキを『懐かしい!』と大量に購入したくださる方や、『昔働いていたんやで』とか『CMソング、歌えるで』と歌いだしてくださるお客さまもいたり・・・新たな場所で喜んでいただけるのは大変うれしいです」と話す。

今後は、まだ新店舗ではスタートしていないハード系のパンやスイーツ、またパルナスグッズなども販売予定とのことで、昔と変わらぬ存在を引き続き楽しめそうだ。営業は朝8時半〜夕方5時。阪急庄内駅から徒歩約5分。

取材・文・写真/いなだみほ

2021年5月1日(土)移転リニューアル
住所:大阪府豊中市庄内西町2-15-8 グランツ豊中1F
営業:8:30~19:00(祝日は8:30~18:00) 日曜休み
電話:06-6151-4915

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